ジゴワットレポート

映画とか、特撮とか、その時感じたこととか。思いは言葉に。

『ドンブラザーズ』をテーマに和風ロックのオリジナル楽曲を作った! というおはなし

「今日の佳き日に」というフレーズがあるじゃないですか。入学式とか、卒業式とか、何らかの式典の挨拶で用いられるやつです。「佳き」、つまり「好ましい」「めでたい」という意味で、印象の刷り込みも併せて、このフレーズにはとても晴やかなイメージがあ…

コロナ禍が終わったことになっていく世の中で

ゴールデンウィークに家族で遠出をした。何処に行っても人が多いのは分かり切っていたが、連休中に娘を何処にも連れて行かない訳にもいかず、うんと早起きして早朝から車を走らせた。地方民は、取りあえず大型ショッピングモールに行くのだ。 偶然にも、そこ…

おいおいおいおい…… 二次創作の面白さを “知って” しまったじゃあないか………………

永らく二次創作とは縁のない生活を送っていた。 それを特に嫌っていたとかそういう訳ではなく、シンプルに興味が湧かないというか、「咀嚼の方法」は創作ではなく感想やレビューを書いて行っていた。「ここが面白かった。なぜなら~」「ここがつまらなかった…

「感想を書く」は「解釈や考察の正解を当てて発表するイベント」じゃあない

下記の『感想のすゝめ』というnoteを拝読しまして、「そうだよなァ~!」とTwitterでRTして自分の “感想” を書いていたら割と反響があったので、「感想を書くこと」についてぽつぽつと書いてみる。 note.com 「感想を書く」というのは、自分の感性や嗜好とセ…

アフタードンブラザーズに観る『仮面ライダーファイズ』、時々すっごく熱くなるらしいぜ

2023年は『仮面ライダーファイズ』放送20周年。おめでとうございます! 言うまでもなく「CSMファイズギア&ファイズアクセルver.2」は予約済みです。知ってるかな? ファンアイテムっていうのは呪いと同じなんだ。税込52,800円をケチった者は、ずっと呪われ…

『仮面ライダー鎧武』10周年を記念し、二次創作楽曲『フィンブルの風』を制作しました

Fic Soundと題した同人音楽企画の第二弾。今回は2023年に放送10周年を迎えた『仮面ライダー鎧武』をテーマに、『フィンブルの風』という楽曲(オリジナルイメージソング)を制作しました。 『鎧武』を一度でも観たことがある人は、これを聴けば、あの全47話…

とにかく『仮面ライダー鎧武』5話の話がしたい!『鎧武』は5話!!結局のところ5話なんですよ!!!

もう何十回、もしかしたら三桁に届いているかもしれないが、今日もまた『仮面ライダー鎧武』の5話を観てしまった。『鎧武』という作品は結局のところ5話なんだと、言い続けてもう10年になる。 そう、10年なのだ。2013年に放送を開始した『鎧武』は、2023年に…

感想『シン・仮面ライダー』 可笑しさに酔え。歪曲に震えろ。これが再認識エンタテインメントだ。

平成ライダー世代である。 幼心に『BLACK RX』に思い出がありつつも、しっかり腰を入れて鑑賞したのは『クウガ』が初めて。それ以降、日曜に仮面ライダーを観る生活を送って二十年以上が経った。昭和ライダーにしっかり触れたのは、無限の時間を持て余してい…

総括感想『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』 近すぎない、遠すぎない、当たり前が通用しない。そんな誰かと出逢えるから人生は面白い!

「旅行は行く前が一番楽しい」、という言説がある。 ガイドブックを開いて観光地を選ぶ。ホテルを検索して宿泊先を決める。交通手段を検討し、持ち物を取捨選択し、出発当日に思いを馳せる。いくつになっても、まるで子供の頃の遠足前夜のように。どうしよう…

ユニバースに備えて。『SSSS.GRIDMAN』再・訪

公開が迫る映画『グリッドマン ユニバース』に備えて、『SSSS.GRIDMAN』全12話を再訪した。 ところで、人はなぜBlu-ray BOXを持っているのにわざわざタブレットで視聴してしまうのだろう。どこでも気軽に観られる利便性の高さと、BOXとはつまり所有欲を満た…

読んで、『方舟』。もうこれ以上はなにも語らないから。

読んで、『方舟』。もうこれ以上はなにも語らないから。 そしてデザートに、「ユーザー名は真犯人の名前を、パスワードは真犯人の最後のセリフの『最後の4文字』を、それぞれ半角英字でご記入ください」によってページが開く有栖川有栖氏の解説( ↓ )を読…

「それっぽさ」と「あるある」が魅せるハイライト、これまでの『仮面ライダーギーツ』は!

結論 → 「『仮面ライダーギーツ』の物語の組み立てはすごく好きなタイプで、成功している面も沢山あるけれど、だからこそのモヤモヤも沢山あるよ。でも足し引きの結果、自分としてはちょいプラスです」。以下、本編。 前回までのストーリー 佐橋俊彦 インス…

「面白さ」は数に依存するのだろうか

特にオチも結論もない、雑文に毛が生えたような話です。 時折、「この『面白さ』って数に依存したものなのだろうか」、と考えることがある。この場合の数とは、関連するものを摂取した分母…… のようなニュアンス。 例として。昨年公開された映画『シン・ウル…

『鎧武』と『エグゼイド』の同人音楽(二次創作)を制作しています

作品に対する自分の理解、つまり「解釈」を、楽曲にパッケージする作業に絶賛ハマっています。完全オリジナルのイメージソング制作です。 「同人音楽」と表記するとアマチュア制作音楽のことを指す場合もありますが、私がやっているのは二次創作のニュアンス…

温かい雨はキュートでなく

男は気づき始めていた。 学生時代、数学の時間にベン図というものを学んだ。集合の関係や範囲を視覚的に表現したもので、ふたつの円を並べて描き、重なった部分が「且つ」となる。結婚した当初、男にはふたつの円があった。円の名は、ひとつは家族。もうひと…

サウナという嘘に、私はいつまで騙されるだろうか

今から約半年前、2022年の夏ごろ。見事にサウナにハマってしまった。それはもう、ずっぽりとハマってしまった。 BRUTUS(ブルータス) 2022年 12月15日号 No.975 [サウナ、その先の楽園へ。] [雑誌] マガジンハウス Amazon 巷ではサウナブームだと聞いていたが…

今年Amazonで買ってよかったモノ大賞2022

最近なにかと忙しくてブログをゆっくり書けていなかったので、リハビリがてらの執筆。数年前にも書いた「今年Amazonで買ってよかったモノ大賞」シリーズ、2022最新版。ちょうどブラックフライデーのセールもやっているので、高還元ポイントに胸躍らせてAmazo…

原作『チェンソーマン』第一部 公安編 / 単行本ごとの初見感想まとめ

去る2021年7月、アニメ化に備えて『チェンソーマン』の原作を一気に読んだ。 連載中、途中からジャンプそのものを読まなくなってしまったので、中盤ごろまでで止まっていた『チェンソーマン』を、全巻買いました。この連休で読みます。 — 結騎 了 (@slinky_d…

気高き「敗者」の物語。荒木飛呂彦の納得と重力。 ~『ジョジョの奇妙な冒険』第7部「スティール・ボール・ラン」

「絵」を描くという作業は『無限』である。どこで終わっていいのか、一枚をずーっと描いてられる。そして『物語』。仮に「恋人」が穴の底に落ちている設定があって、そこに「嫌いな友人」を身代わりに突き落とすと、その『恋人』は命が助かるという状況があ…

30代のオタク、再分配の必要に迫られる

単に文字通りの意味で、山なし・オチなし・意味なしの内容です。 タイトル通り、「再分配の必要に迫られる30代オタク」a.k.a「自分」について、思うままに書いてみたい。オタクを自認しこれまで長く生きてきたが、なんというか、その生き方をもう少し微細に…

アニメ『風都探偵』よォ~~~ おいおいおいおいおい…… いったいなんちゅうもんを作ってくれたんや…… 最高のコラボレーション続いていく…… 「キャー!月々2,189円!」U-NEXTをきめた。「マキシマム!ドライブッ!」俺は死んだ。ダブル(W-G-X)

おいおいおいおいおいおいおいおいおいおい・・・・・・・ なんちゅうもんをつくってくれたんや・・・・・・・・・・・・・・ アニメ『風都探偵』、よりにもよって月曜0時に最新話がU-NEXTで公開ということは、これから数ヶ月、日曜深夜に必ず夜更かしをしろ…

公式がネタバレをどんどん投下する『シン・ウルトラマン』の広報戦略がイマドキ

映画『シン・ウルトラマン』の広報まわり、とても興味深い。 俗な表現でいくと「公式がネタバレをどんどん投下してくる」パターン。これは色んな意味でイマドキだなと、公開から約2ヶ月、楽しんで見ていた。(公式が正式に情報を出してるのでネタバレもへっ…

『ゴジラ バトルライン / GODZILLA BATTLE LINE』 #ゴジバト リリース1周年によせて

スマートフォン向けゲーム『ゴジラ バトルライン / GODZILLA BATTLE LINE』、通称「ゴジバト」が、2022年6月でリリースから1周年を迎える。 TwitterのTLで見かけて「おっ、新しいゴジラのゲームか。ちょっとやってみようかな~」と興味を惹かれて早一年。気…

感想『ドクター・ストレンジ / マルチバース・オブ・マッドネス』、あるいは映画の独立性を置き去りにするMCUについて

正直に告白すると、焦って『ワンダヴィジョン』を観た。 タイミングに恵まれずディズニー+のドラマシリーズはこれだけが未見で、その他の『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』『ロキ』『ホワット・イフ…?』『ホークアイ』は視聴済み。続く『ムーンナイ…

感想『シン・ウルトラマン』 繊細な愛と露悪。そして、祈り。

『ウルトラマン』はどんな作品か。日本の特撮文化、ならびにエンターテイメント史に如何なる影響を与えたのか。 それは、今更私なぞが語る必要もないだろう。偉大なる銀色の巨人の物語を、それらを幼少期に脊髄にまで叩き込んだであろうスタッフの面々が、こ…

(おそらく)『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』が企んでいること、そしてけしかけたいこと

『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』が面白い。 私がスーパー戦隊シリーズを観始めたのは『鳥人戦隊ジェットマン』や『忍者戦隊カクレンジャー』辺りからだが、2022年の第46作にして同シリーズをこんなにも新鮮に観られるなんて、よもや思ってもみなかった。シンプ…

インタビュー企画「あなたとトクサツ。」に参加しました。(特撮原体験やブログの裏話など)

かねてより仲良くさせていただいておりますRyoさんのブログ『僕が僕であること(仮)』にて、インタビュー企画に参加いたしました。という、ご報告です。 www.bokuboku12.net Q.どういうインタビュー企画? A.「特撮と人生」に関する自分語り企画。 「特撮…

『仮面ライダーオーズ 10th 復活のコアメダル』という非妥協的な詰将棋、あるいは「続編を制作する意義」について

続編、それも本編終了から時が経った続編ほど、「それを制作する意義」に真摯に向き合って欲しいと、そう願うばかりである。 どうして世の続編は制作されるのか。商業作品である以上、「売れる見込みがあるから」という予実管理があるのは当然として、私の願…

総括感想『機界戦隊ゼンカイジャー』 キャラクターの強度が凸凹を謳う、スーパー戦隊の根っこ

しばしば、「キャラクターの強度」という視点で作品を観ることがある。 これは自分の中で、「キャラクターの魅力が大きい」と近いようで少し異なるもの。つまり、キャラクターという駒があまりに強力なため、それ自体が戦略を吹き飛ばして盤面を支配してしま…

感想『Pokémon LEGENDS アルセウス』 嘘を減らしてくれて、ありがとう。

「自分に合わなかった」という体験は、「合う」と出会えるまでの必要な寄り道である。 「う~ん、なんだかこの作品、自分とは合わないなぁ・・・」。誰もが一度や二度は経験しているのではないだろうか。しかし、その「not for me」にこそ金脈が眠っている。…