ジゴワットレポート

映画とか、特撮とか、その時感じたこととか。思いは言葉に。

このほど観たり読んだりしたエンタメの感想9連発(忍びの家、555パラリゲ、ジョン・ウィック4、キメラアント編、PLUTO、MONDAYS、GANTZ、龍と苺、ようこそFACTへ)

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昨日に引き続き、リハビリがてらとにかく書いていきます。今日は、最近観たエンタメ(映画&漫画)の感想をざっくりと。また本腰入れて別記事でレビューをアップしたい作品も混じっていますが、それらは取り急ぎの初報ということで。

 

全てにおいて根幹のネタバレは避けますが、ふんわり触れかけているものもありますので、どうかご容赦を。

 

忍びの家 House of Ninjas

www.netflix.com

賀来賢人プロデュース&主演のネトフリオリジナル作品。全8話の連続ドラマ。嫁さんに進められて何の気なしに観たのだけど、いやはやこれが実に面白い。めちゃくちゃ楽しめた。洋ドラの作りをとても研究&踏襲していて、どういうシーンでクリフハンガーに繋げるか、複数の群像劇をどういった塩梅で走らせるか、クライマックスに向けてそれらを如何に収斂させるかなど、まずもって全体の構成が堅実。というか、「現代日本に服部半蔵の子孫一家が政府から依頼を受けて活動する諜報員のように存在していたら」という設定が、ありきたりのようでよくよく考えるとちゃんとは無かったような、知っているようで新鮮なアプローチになっていて、これがもうすごく良い。見知った日本人キャストだから取っつき易いし、タイトルに「家」とあるようにちゃんとホームドラマになってる。妙に背伸びすることなく、実現可能なバジェットでエンタメを真っ直ぐ追及して創りました、という感じ。お勧めです。シーズン2熱望します。

 

仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド

随分と昔に、児童誌連載の漫画かファンの二次創作か、一目見て感銘を受けた絵がある。それは、ファイズがホースオルフェノク(疾走態)に跨って心身一体で共闘して敵を倒すというもの。『仮面ライダーファイズ』という作品に “あえて” 続編を付け足すとして、じゃあそれをやる意味や意義として何が描けるかと考えると、「仮面ライダーとオルフェノクの共闘」だろうとぼんやり思っていた。当時の『ファイズ』は、これをしっかり映像で見せ場とはしなかったからだ。立場や生態が違う者同士が起こす軋轢や葛藤が『ファイズ』の旨味なので、その「違う者同士」が名実共に並び立ち共闘するのは、作品のテーマに対してとても素直な着地だ。また、20年前からすると今や価値観や感覚はすっかり変わった。「自分と異なる者」は、「もしかしたら身近にいるのかもしれない」から「当たり前に身近にいる」になった。そういうグラデーションの変化をも盛り込みながら、しっかりショッキングも用意して、迷いなく一直線にテーマに落とし込むあたり、流石の白倉&田崎&井上トリオだなと感服。この几帳面なバランス感覚に惚れるのよ。

 

ジョン・ウィック:コンセクエンス

シリーズ4作目にして一応の(一応の?)完結作。予算も上映時間もアクションの危険度も何もかも回を追うごと「膨張」していくジョン・ウィックシリーズ。上映時間が90~120分の映画が好きな自分にとって流石にどうしようかと思うくらい長かったけど、これはこれでジョンが辿るいつまでも終わらない悪夢を追体験するような仕上がりだった。階段を落ちた時はもうどうしようかと唖然としたし、凱旋門まわりのアクションにはゲラゲラ笑った。また、少年漫画的なストレートな熱さがいくつか盛り込まれていて、そういう意味ではシリーズ随一に「スカッと面白い」と言えるかもしれない。ジョンが行き着く結末は非常に納得がいくもので、むしろああじゃなきゃ嘘だろとも思っていたので、監督との解釈一致に喜んだ。アトロクでの監督インタビューも必聴。

 

HUNTER×HUNTER キメラアント編

途中までネトフリで配信されていて、かと思ったらU-NEXTで全話観放題だった。新ハンターアニメは特に序盤に原作からよく分からない改変をしたり、旧アニメの緩急のある演出からするとやや見劣りする場面もあるのだが、キメラアント編は本当によく出来ている。大量のキャラクターが複雑に交錯し、細かな時間経過や能力の応酬を重ねていくのだが、ナレーションと演出でそれらをばっちり捌いているのだ。シーンによっては原作より良いと断言したい。メルエムがコムギの名を思い出すシーンがドラマの頂点で、特にそのシーンの演出が好きすぎる。思い出すだけで泣ける。あの劇伴がお見事で、それを知ってから前の回を見ると普通に軍議を打っているシーンでそのアレンジが流れていて不意に涙がこみ上げたりもする。

 

PLUTO

www.netflix.com

長年の原作ファンなので映像化には不安もあったが、土下座で謝りたいレベル。素晴らしい。こんな完全無欠なアニメ化もそうそう無いだろう。手描きセルアニメの味をしっかり残しつつ、要所要所でCGを用いてダイナミクスをもたらす。むしろ、セルに対するCGの一種の違和感を演出が利用しているきらいまであり、何ともクレイジーだ。他方で、原作もとい浦沢漫画特有の「あれって結局どういうことだっけ?」な話運びはそっくりそのまま踏襲しており、しかしここまでのクオリティでやられるとそれすら愛嬌に感じられるからずるい。とにかく、手ごろに短く間違いのないハイクオリティなアニメが観たい人には、文句なしでこれを挙げておきたい。ありがとう。感謝しかない。作画が安定しているとか、ぬるぬる動くとか、なんかもうそういう域をとうに超えている。

 

MONDAYS このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない

正真正銘の「タイムループもの」で、そういうのを見慣れている人ほど面白がれる作品。このジャンルにありがちな設定やパターンをしっかり踏襲しつつテンポよく回していく前半部はかなり神がかっていた。タイムループって必然的に「同じカットや同じ演出が繰り返される」訳で、それらを極めてリズミカルに、もっと言えばミュージカルにも近い文法で処理していくのは実に納得度が高い。これはもはやパンパンスパパンですよ。逆に後半部、私としては前半の痛快さに比べるとかなりの喰い足りなさを覚えてしまったのだが、貴方ならどうだろうか。YouTubeで予告を観て「おっ!」と感じた人にはぜひ一度観ていただきたい。タイムループの解消としてこういうドラマに向かうのは分かるが、それにしても。うーむ。

 

GANTZ

急に思い立って文庫本全巻セットをポチってしまった。私は『GANTZ』を中高生にリアルタイムで浴びてしまった世代で、あの頃の「こんな漫画ッ!読んだことねェッ!!」という衝撃を今でも鮮明に覚えている。多感な中高生時代にこんなSFエログロを浴びてしまったらもう終わりですよ。終わりったら終わり。一寸先が読めない話運びが連続する本作だけど、巻末のインタビューで奥先生が「およそSF映画はほとんど観ているのでそれらのどれにも該当しない展開を連続させれば『誰も読んだことのない漫画』が描ける」と語っていて、そりゃ理論上はそうかもしれないけどエグいこと言ってんなと口をあんぐり開けた。今となってはデスゲームものの一種の祖にも位置づけられるのが感慨深い。ガンツがもたらすスーツや銃を日常生活で使える、この「異なる文法が日常に交じる興奮」こそがSFの醍醐味だよなあッ、って。

 

龍と苺

単行本で読んでいたが途中から我慢がきかなくなり、サンデーのアプリでコイン課金して最新話まで追いつき、今はサンデー本誌で読んでいる。自分がそれほどまでに「追いたい!見届けたい!」となった漫画は久しぶり。よく出来たエンターテインメントというより、歪なバランス感覚、突出したバロメーターを極めて自覚的に使いこなすようなタッチで、ついつい引き込まれる。嘘のようなタイミングで藤井八冠が誕生したのもひとつの追い風か。とにかく読んでみて欲しい。サンデーのアプリからでも、漫画アプリでも、何でもいいから。最初の数話を読んでみて「なるほどこういう『味』か」と思ったら、それが際限なくずっと倍々ゲームで濃くなるから。あと、今週発売のサンデー掲載の181話、驚愕の展開に目が点になった。物心ついてからこっち無数の漫画を読んできた半生で一番びっくりしたかもしれない。

 

ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ

『チ。』作者の最新作。単行本4巻で終わるボリュームで、つい先日最終話が公開になった。いわゆる社会的弱者に相当する主人公が陰謀論にハマってしまうお話。陰謀論がいかにある種のエンターテインメントに満ちていて、時にソリッドで、時に馬鹿馬鹿しくて、どうやって私生活に滑り込んでくるのか。ひとつの思考実験みたいな漫画で、見ちゃいけない世界を(漫画外の)安全圏から覗く優越感にも似た感覚がある。ウシジマくん型。そして、「この世界の多くが認識していない『真実』を知ってしまいそれを訴える者たち」という筋でやっていることが『チ。』と同じなのもブラックジョークが効いている。この主人公のような人間に本当に必要なのは、誰で、そしてどういった生き方なのか。着地が真っ当で綺麗なので、終わってみると余計に虚構部分が際立って感じられる。また初回から読みたい。

 

なんつってる間に4,000字っすよ。あ~あ、ブログ書きリハビリの辛いとこね、これ。