ジゴワットレポート

映画とか、特撮とか、その時感じたこととか。思いは言葉に。

映画

感想『コンフィデンスマンJP プリンセス編』 詐欺師の本質、シリーズの心臓部に触れる、しっとりとした秀作

TVシリーズから大好きだった『コンフィデンスマンJP』シリーズ。いつの間にか「シリーズ」と呼ぶことに全く違和感が無くなったが、毎回安定の面白さである。昨年の劇場版『ロマンス編』も秀作だったが、個人的には同時期にTVで放映されたスペシャルドラマ版…

感想『劇場版ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス』 バランスの良い脚本を映像はどこまで遵守するべきか

Twitterで過去のツイートを確認してみると、実に5ヶ月ぶりの映画館であった。 コロナ禍の影響を受け、公開が延期された『劇場版ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス』。『ウルトラマンギンガ』から始まる新世代ウルトラマンの変身者が一堂に会す…

『ウルトラマンサーガ』における「別に理由なんてねぇよ!ずっと昔からそうやってきた!ただ、それだけのことだ!」について

先日、実業之日本社から発売された『ウルトラマン公式アーカイブ ゼロVSベリアル10周年記念読本』を買ったのですが、これがもう本当に、素晴らしい一冊でして。 ウルトラマンゼロの鮮烈なデビューから10年。これまでの活躍に携わってきたキャストやスタッフ…

コロナ禍を最強の小道具とした自主制作映画『怪獣のいる暮らし』を「今」観て欲しい

「特撮」という2文字には様々な意味がある、といったことは、このブログでも何度も取り上げてきた。今や「ヒーロー番組」として使われることの多い単語だが、その根底にあるのは、「現実には無いものを創造する」ための技術、ならびにアイデアの粋である。 …

「Fun Pay!」に「安くて手頃な機材&アイデアでホームシアター環境を作る方法」を寄稿しました

お仕事の報告です。 株式会社はてな様の依頼で、「Fun Pay!」というコト消費を応援するサイトにホームシアター関係の記事を寄稿しました。私の文章だけでなく、計4名のブロガーの記事が収録されています。 card-media.money.rakuten.co.jp 家でも臨場感たっ…

「家で観る」ために。Amazonプライムビデオの面白い映画を50集めました

こんな未曾有のコロナ禍において、場末のブロガーにできることなんて、そうそう無い訳である。 とはいえ、一応ここは「映画ブログ」の仮面を被っていて、はてなブログからもお題「#おうち時間」が奨励されているタイミングなので、シンプルに「この映画がオ…

「リアルサウンド映画部」に『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』作品評を寄稿しました

お仕事の報告です。 いつもお世話になっているリアルサウンド映画部に、今週末に公開されるシリーズ劇場最新作『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』の作品評を寄稿しました。 realsound.jp 当ブログでも何度か触れてきたと思うのですが、私は完っっ…

リークされたボツ草案『スター・ウォーズ EP9 運命の戦い』があまりにも「観たかったもの」すぎて嗚咽

EP9こと『スカイウォーカーの夜明け』が個人的に残念極まりない作品だったことは、公開当時に書いた感想記事が全てである。 www.jigowatt121.com ネットでは「EP8の惨状から無難にまとめてくれて有難かった」という意見を多く目にする。私としては、それがそ…

趣味部屋(ホームシアタールーム)の内装を考える

以前よりブログに書いている通り、今年、家が建ちます。 すでに契約は完了し、今はとことん細部を詰めている段階。壁紙の色、外構工事の詳細、照明計画、カーテン・・・。とにかく「決めること」が多すぎてちょっと参ってきた感じもあるけれど、ここが正念場…

感想『カイジ ファイナルゲーム』 まさに圧倒的虚無!カイジによるカイジパロは福本漫画の未来を占うか

まず前提を述べておくと、私は実写映画版『カイジ』シリーズが大好きである。 原作の持ち味をそのまま活かすなら、立木文彦による濃厚なナレーションが印象的なアニメ版が絶対的な正解だろう。しかし、流石に実写でそれをやるとくどいという判断か、「濃厚さ…

『インセプション』のコマは止まって欲しいか、回り続けて欲しいか

ふと思い立って、映画『インセプション』に関するアンケートをツイートしたところ、非常に面白い結果となった。情報や解釈ではなく「物語の好み」として、ラストシーンはどちらの展開が「好み」か。 『インセプション』のラスト、作品内から読み取れる情報や…

ジゴワットレポートの映画ランキング2019

年の瀬恒例、一年間の映画の振り返り。今年はマイホーム計画に奔走したこともあり、近年でも最低クラスの鑑賞本数になってしまった。うーん、まあ、こればっかりはしょうがない。休日はそのほとんどをメーカーや工務店と打ち合わせをしていた気がする。 とは…

感想『スター・ウォーズ EP9 スカイウォーカーの夜明け』 観たかったのは「終わらせるための物語」じゃない

上映前、馴染みのシネコンの入り口で、ポケットティッシュが配られていた。不動産屋か、ネカフェか、カラオケか。何らかの宣伝ペーパーが封入されたそのポケットティッシュを、いつもなら断るのについ受け取ってしまった。 2015年に『フォースの覚醒』を観た…

「リアルサウンド映画部」に映画『屍人荘の殺人』レビューを、「ヒトリビング」に「土曜の午前中こそが休日の全てを決める」を寄稿しました

お仕事の報告です。 まず、いつもお世話になっておるリアルサウンド映画部さん。今回は、映画『屍人荘の殺人』について書きました。当ブログでも追って感想記事をアップする予定ですが、今回の寄稿分は、同作のメインキャストに焦点を当てる構成にしています…

「1,800円の価値」を下げるために

オタク趣味における「数」の議論は、SNS等でも定期的に巻き起こる。例えば映画であれば、「年間10本を観る人」と「年間500本を観る人」は、どちらがよりオタクとして「よい」とされるのか。 こういった「数」におけるマウントや争いほど、不毛なものはない。…

特撮界のキーマン・坂本浩一、その「変化」の最新作。『BLACKFOX: Age of the Ninja』を推して参る!【PR】

2009年12月12日、私は映画館にいた。この日に公開された映画、『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』を観るためである。 従来のウルトラマンシリーズでは考えられなかった映像表現に、度肝を抜かれたあの日。あえて巨大感が廃された、超常の宇宙人に…

感想『フラグタイム』 寄せては返す、波と恋心。出逢えたことから全ては始まった

この歳になって思うのは、感覚が「狭く」なることが本当に怖い、ということだ。 若い頃、正確には大学生時代が全盛期だったが、あらゆる「気になるもの」に雑多に手を出していた。本屋に出向いては知らない漫画をジャケ買いし、レンタルCD屋で特集されている…

感想『屍人荘の殺人』 想像を絶する異常事態、すなわち「非現実」は「現実」になり得るか

やっと、読むことができた。 ミステリ界隈ではすでに大きく話題となっていた『屍人荘の殺人』。「売れてるなァ、読みたいなァ、読まないとなァ」と思いつつ後回しにしていた本作を、実写映画版の公開直前となるこのタイミングで読了。なるほど、いやぁ~~、…

「2010年代の自分」を映画で追憶する(映画テン年代ベストテン)

2010年から2019年までの10年間。私にとっては、人生で最も激動の10年間であった。 就職、結婚、転職。子供も生まれ、住む土地も何度か変わった。来年にはマイホームが建つ。それ以前からこうしてブログなどでネットにテキストを残していたが、今では大変あり…

小説を読みながら脳内で「映画監督ごっこ」をしてしまう

先日、「小説を読む際に内容を脳内で映像化してしまう」というTogetterを読んだ。 あるある過ぎるというか、私もこのタイプだなあ、と。小説を読んでいる最中は映画やドラマのように映像が進行しているし、登場人物も、「キャラクター」というより「俳優」に…

アトロクの「細かすぎて伝わらない映画の苦手な場面特集」がめちゃくちゃ面白かった

愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」(通称「アトロク」)にて、10月28日に放送された「細かすぎて伝わらない映画の苦手な場面特集」。これがもう本当に面白くて、ラジオクラウドで聴きながらゲラゲラと笑ってしまった。 映画監督・脚本家・…

「リアルサウンド映画部」にヴィラン記事を、「ヒトリビング」にひとり鍋記事を寄稿しました

お仕事の報告です。記事の公開タイミングが同日となったので、ふたつまとめて紹介します。 まずは、いつもお世話になっている「リアルサウンド映画部」。今回は、アメコミ映画のヴィランに関する記事を書きました。 realsound.jp 大ヒット中の『ジョーカー』…

『NARUTO』全73冊+映画2本+傑作『BORUTO』を完走したので1万字かけて感想を語り尽くすってばよ

「螺旋丸!」「千鳥!」ドカーン「俺は兄貴とは違うやり方で色々目指す(ドヤァ」。これが私の中の『NARUTO』の記憶だった。 学生時代に友人から借りて読んだ第一部の記憶はかなり薄れていたが、ジャンプは毎週読み続けていたので、15年の連載を経て完結した…

「節約ぽけっと」に「映画代の節約方法、あるいはムビチケの使い方について」を寄稿しました

お仕事の報告です。 ウェブメディア「節約ぽけっと」にて、ムビチケに関する記事を書きました。 nawonas.com 映画を定期的に映画館で観る人、あるいはそれが趣味の人にとっては、「ムビチケの使い方」なんてものは今更説明するまでもないと思います。 よって…

感想『蜜蜂と遠雷』 四者四様の世界は映画館にこそ響く

音楽映画を観る度に、「音楽に携わる経験があって良かったなあ」と強く実感する。 といっても、何もプロを目指したとかそういうレベルではない。吹奏楽やオーケストラでそこそこ演奏していた程度である。最近ではその繋がりでコンサートのステージマネージャ…

感想『ジョーカー』 実はあの場でジョーカーは生まれていなかったとしたら

映画を観て、その感想を自分の中で咀嚼する際に、「どこまで自分に寄せて考えるか」を悩む時がある。 仮に物語の主人公と自分がある点について似ていたとして、「これは『自分』の映画だ!」と頭を殴られたような衝撃を感じ、涙を流したりもするだろう。ある…

感想『ジョン・ウィック:パラベラム』 三度目の復讐相手は、彼を裏社会へ引き戻す「世界」そのもの

きっかけは、趣味の友人からTwitterで勧められたものと記憶している。改めて、厚く御礼を申し上げたい。 『ジョン・ウィック』は、キアヌ・リーブスがアラフィフの身体を酷使しながら銃と柔術を融合させた「ガン・フー」を披露するアクション映画だ。亡き妻…

感想『アルキメデスの大戦』 二重の「負け戦」に挑む、数式のように美しい構成

Twitterのタイムラインですこぶる評判が良かった『アルキメデスの大戦』。公開からはしばらく経っていたが、ちょうど出先で時間が合ったので、鑑賞することができた。 事前に予告映像をチェックしてから臨んだが、何より、ストーリーが抜群に面白い。「数学…

感想『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』 絶対に「平成ライダー」にしか作れない、奇跡的かつ露悪的な怪作

嬉しいことに、公開日朝一番で鑑賞することができた。『仮面ライダージオウ』の劇場版、『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』。ジオウの真の最終回として大々的に煽る宣伝が打たれているが、果たしてそれはどんな意味を持っているのか。たまらず、公…

『トイ・ストーリー4』というシリーズ最大の闇を受け入れるにあたって

『トイ・ストーリー4』が公開され、一週間と少しが経過した。 鑑賞した際には、頭の中に渦巻く様々な感情とどう向き合うべきか悩みつつ、以下のような感想記事を書いた。怒りながらむせび泣く、新手の感情。作品のメッセージを理解したい自分と、テーマに納…