ジゴワットレポート

映画とか、特撮とか、その時感じたこととか。思いは言葉に。

仮面ライダー

漫画『トクサツガガガ』が扱ってきた問題提起やテーマを書き並べてみる(1~8巻編)

特撮オタク漫画『トクサツガガガ』も気づけば長期連載ですね。そして遂にドラマ化もされるということで。月日が経つのは本当に早い・・・。 連載開始が2014年ということで、世間的に「特撮」といえば市場規模的にも戦隊やライダーが強かった時勢。2013年に『…

ジゴワットレポートの平成仮面ライダー記事まとめ

本ブログのメインコンテンツと言っても差し支えない平成仮面ライダー関連の記事ですが、やたらめったらその時のパッションだけで書いたものが多いので、あまり体系化されていないんですよね・・・。まあブログなんて本来そういうものなんでしょうけど。 決定…

『平成ジェネFOREVER』2回目鑑賞の感想。ティードの目的、戦兎の先輩ぶり、時系列や物語構造について

なんだかんだ大晦日までブログを書いている。 先日、『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』の2回目鑑賞に行ってきました。1回目はテーマが持つあまりのエモーショナルな打撃にボコボコにされた感じがあったので、より細部を観察しつつ、ちょいと複…

【結果発表】 #ニチアサエピソード総選挙2018 投票数3,345票の頂点、今年最も印象に残った「仮面ライダー」「スーパー戦隊」のエピソードはこれだ!

2018年に放送された「仮面ライダー」「スーパー戦隊」のエピソードの中から、特に印象に残った回(盛り上がった回・好きな回・映像がすごかった回・人に薦めたい回など)にひとり5つ投票していただき、一年間を振り返る企画『ニチアサエピソード総選挙2018』…

感想『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』 フィクションを愛してきた人に贈る、平成ライダー有終の美

今回は、過去類を見ないほどに事前情報が少なかった。どのような内容なのか、分かるようで分からない予告やあらすじばかりが並び、それが一体どう繋がるのか、物語が何を描こうとしているのか、輪郭がぼやけたままの鑑賞となった。 『平成仮面ライダー20作記…

【投票終了】 #ニチアサエピソード総選挙2018 開催!今年最も印象に残った「仮面ライダー」「スーパー戦隊」のエピソードはどれだ!?

2018年も年の瀬ですね。今年も年間を通して「仮面ライダー」と「スーパー戦隊」をずっと追いかけてきた訳ですが、何かこう、振り返り記事のようなものを書こうかと思い立ち・・・。しかし、書きたいことは割とその時その時で書いてきたんですよね。せっかく…

ラジオ番組「STEP ONE」に電話出演した感想、あるいは2018クリスマスに贈る特撮ヒーロー玩具について

先日の記事で告知したように、今回、J-WAVE さんにお声がけいただき、ラジオ番組「STEP ONE」に出させていただきました。こんな僻地に棲む田舎者が、まさか Tokyo のラジオに出演するだなんて・・・。おこがましい。いやァ、おこがましい。 この後9:35頃から…

『仮面ライダーファイズ』8話「夢の守り人」の密かな欠点

『仮面ライダーファイズ』は、私が一番好きな仮面ライダーである。 複雑な群像劇とスタイリッシュな戦闘、魅力的なキャラクターたちが織りなす種の生存争いは、当時中学生だった私をこの上なく夢中にさせた。Blu-ray BOXは言うまでもなく発売日に買ったし、…

感想『カムヤライド』 久正人が描く古墳時代の仮面ライダー!

Twitterで1巻発売を知って、「おおっ!?」となった十数秒後にはAmazonでポチっていました。久正人先生の新作漫画、『カムヤライド』の1巻。 『ノブナガン』『エリア51』等を描かれた久正人先生ですが、このブログ的には、『宇宙戦隊キュウレンジャー』『快…

『仮面ライダージオウ』アナザーライダーやライドウォッチによる歴史改変の解説&考察

一見するとかなり複雑そうな、『仮面ライダージオウ』の「アナザーライダー」「ライドウォッチ」「レジェンドライダー」関連について、情報を整理しておこうかと。 www.tv-asahi.co.jp レジェンド平成ライダーが活躍する年代にタイムトラベルしながら、改変…

『仮面ライダージオウ』の感想・考察を綴る週刊連載「ZI-O signal」を始めます

いよいよ今週末から放送を開始する、『仮面ライダージオウ』。 平成仮面ライダーを、約20年も毎週観てきた人間として、やはり『ジオウ』については感想をしっかり書いておきたい・・・。 ということで、9月より、『ジオウ』の感想を書き連ねる週刊連載企画を…

『仮面ライダービルド』最終回における新世界創生・地球融合に関する考察

『仮面ライダービルド』が最終回を迎えた。ビターエンドというか、メリーバッドエンドというか、シリーズでもかなり壮絶なクライマックスに着地した作品であった。 www.jigowatt121.com www.jigowatt121.com 当ブログでも、主に「戦争という題材を扱う意味」…

特撮監督界の仮面ライダーディケイド、坂本浩一監督の魅力(感想『映画監督 坂本浩一 全仕事』)

2009年に『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』を映画館で観た時のショックは今でもよく覚えている。スクリーンを縦横無尽に飛び回りながらインスタントに光線技を放つウルトラマンたちは、確実に「観たことがなかったもの」だった。 そしてその翌年…

どうして着ぐるみの怪獣が生まれたのか? NHK Eテレ『JAPANGLE』(ジャパングル)の特撮特集が素晴らしかった、という話

タイトル通り、NHK Eテレの番組『JAPANGLE』(ジャパングル)の特撮特集が素晴らしかった、という話。 「特撮」、つまり「特殊撮影」が、どういう歴史で生まれ、いかなる職人の技で支えられているのか。今現在、どんなニュアンスで日本の文化として認知され…

『仮面ライダージオウ』への期待と不安。なぜ平成仮面ライダーは20作目にジオウを描くのか

『クウガ』からリアルタイムで追ってきた平成仮面ライダーシリーズも、ついに20作目。 ついつい「20年!」と書きたくなるけれど、『ディケイド』が半年だったので19.5年が正確なカウント。とはいえ、記念すべき20作目が最後の平成仮面ライダーというのは、メ…

感想『劇場版 仮面ライダービルド Be The One』 戦兎の今と巧の過去が交差する「桐生戦兎の物語」

今年もライダー&戦隊夏映画の時期がやってまいりました。アギトとガオレンジャーの頃から映画館で観ているので、この恒例行事も約20年。うーん、歳を取った・・・。 劇場版 仮面ライダービルド Be The One オリジナルサウンドトラック アーティスト: Variou…

『仮面ライダークウガ』の病的なまでの完成度と、それ故に生まれてしまった呪い

2015年秋、特撮ヒーローファンにビッグなサプライズが舞い込んだ。2000年放送『仮面ライダークウガ』のプロデューサー・髙寺成紀氏がパーソナリティを務める「髙寺成紀の怪獣ラジオ」に、ゲストでオタギリジョー氏が出演したのだ。 クウガの主役・五代雄介を…

『仮面ライダー龍騎』という、あまりにも残酷で楽しい命の物語

『仮面ライダー龍騎』が駆け抜けた2002年当時、私は中学生だった。 前年に起きたアメリカ同時多発テロ事件の記憶がまだ生々しい頃に、『龍騎』は放送が開始された。 『クウガ』の衝撃を小学生で体感した私は無事に特撮畑からの卒業タイミングを逃し、その辺…

仮面ライダーの玩具は年額総額いくら? 『マネ会』に特撮ヒーローの商業展開を語る記事を寄稿しました

お仕事の報告です。 株式会社はてな様から依頼を頂戴しまして、「みんなでお金について考える」Webメディア『マネ会』に記事を寄稿しました。 hikakujoho.com 内容は、「特撮ヒーローと(視聴者の)消費活動」「リアルタイムで追いかける面白さとハマる入り…

感想『仮面ライダー龍騎スペシャル 13RIDERS』 龍騎のエッセンスを抽出して原液のまま飲み干す、そんな再構成の巧さが光る傑作

もう何十回と、下手したら百回以上観ているかもしれない、『仮面ライダー龍騎スペシャル 13RIDERS』。 13人の仮面ライダーが殺し合うという未曾有の設定を、わずか45分の放送時間に再構成した本作。 ゴールデンタイムの放送を考慮してか、初見者にもある程度…

感想『風都探偵』3巻 閉ざされた洋館で起こる連続殺人事件は、王道ミステリと仮面ライダーの見事な融合に至る

待望の『風都探偵』3巻の感想を簡単に。 1,2巻にも増して「漫画ならでは」を推し進めた内容で大満足。 前回の感想記事でも書いたのだけど、『風都探偵』という作品は存在そのものが極上の奇跡みたいな代物。 また『仮面ライダーダブル』が、あの頃と同じクオ…

あれが読みたきゃこれを買おう!平成仮面ライダー関連書籍を分類してみる

先日『仮面ライダーアマゾンズ』の公式完全読本が発売になり、私も事前に予約していたのがまさにAmazonから届いた。相変わらずの物量が素晴らしい代物。 仮面ライダーアマゾンズ公式完全読本 (ホビージャパンMOOK 865) 出版社/メーカー: ホビージャパン 発売…

『ビルド』40話における氷室幻徳の私服ギャグシーンおよび近年の平成ライダーのギャグパートに関する雑感

『仮面ライダービルド』第40話「終末のレボリューション」にて、氷室幻徳というキャラクターが予想の斜め上の私服センスを披露する、というギャグシーンが放送された。 放送当日から、その半ば過剰な演出と氷室幻徳というキャラクターとのギャップについて、…

熱心に描いていた平成ライダー自作VHSラベルを供養する

数年前にもTwitterに載せたが、当時中高生だった私が熱心に描いていたのが、録画したVHSの自作ラベル。 特に平成ライダーは熾烈にハマっていたので、やたら一生懸命描いていた。 部屋の整理中にまたもや再会したので、供養を込めてブログに上げておこうかと…

感想『映画を進化させる職人たち(映画秘宝セレクション)』 日本映画におけるアクションの「今」が分かる一冊

映画秘宝セレクション『映画を進化させる職人たち ~日本アクション新時代~』を読了。 洋泉社様よりいただいた献本です。いつもありがとうございます。 そのものズバリ、タイトルどおりの内容で、「日本映画におけるアクションの今」を特集した一冊。 その…

「天使のはね」ランドセルCMにDAIGOを起用したセイバン担当者を心から尊敬する

ニチアサ時間帯に仮面ライダーやスーパー戦隊を観ていると毎週必ず遭遇するのが、「天使のはねランドセル」のCM。 そう、DAIGOが歌って踊る、あのCMである。むしろ「近年のニチアサはDAIGOが歌って踊ることで完成する」という気運すら感じさせる、あのCMであ…

プレミアムバンダイ限定新商品紹介ページっぽい『仮面ライダービルド』第37話感想

p-bandai.jp

感想『仮面ライダーアマゾンズ THE MOVIE 最後ノ審判』 遂に決着する悠と仁、ふたりが背負った罪と犯した禁忌とは。誰だって殺してる、何かを殺してる。

シーズン1から足かけ3年。 ついに映画化を成し遂げたアマゾンズ完結編『最後ノ審判』を、初日初回で鑑賞。客層はアラサーの私と年齢が近そうな人が多かったが、中には小学生の姿もあり、過度の緊張感を味わいつつの鑑賞となった。 www.amazons.jp 何よりも驚…

感想『仮面ライダーアマゾンズ(シーズン1)』 平成ライダーという仮想敵に挑む、最後まで答えの無い物語

『仮面ライダーアマゾン』は、私の特撮オタクの師匠(?)にあたる叔父が好んでいた作品で、彼の「アマゾンみたいなのが “いい” んだよ」という教育を受けて育った。 とはいえ、幼心にアマゾンに正統派なカッコよさを覚えることはなく、しかし謎の存在感と異…

なぜ同じ映画を何度も映画館で観るのか。私の答えは「それが映画を最大値で楽しめる方法だから」

TwitterのTLで以下のようなやり取りが流れてきた。なぜ同じ映画を何度も映画館で観るのか、という話題。 いつの間にか同じ映画を何度も映画館に見に行くという視聴体系が定着しつつあるが、3回見に行けばBD買えるし、15万もあればかなり充実したホームシアタ…