ジゴワットレポート

映画とか、特撮とか、その時感じたこととか。思いは言葉に。

仮面ライダー

感想『仮面ライダージオウ スピンオフ RIDER TIME 仮面ライダー龍騎』 堅実な愛と大胆な構成は、誰より強く命の音を鳴らす

『龍騎』の新作が制作されると知った時は、驚きのあまり思わず固まったものである。『ジオウ』は平成ライダーが駆け抜けてきた約20年間を再び走り抜けた作品だったが、まさかここまで『龍騎』が取り上げられることになろうとは。 ビデオパスで全3話が放送さ…

右と左、究極のバランスに魅せられたあの頃 ~『仮面ライダーW』放送10周年回顧録

2009年9月6日、『仮面ライダーW』の放送が開始された。 例年「冬に始まって冬に終わる」が恒例だった平成仮面ライダーが、『ディケイド』を経て初の秋スタートへ。事前の告知PVで大々的に「平成仮面ライダー10周年プロジェクト 秋の陣」が謳われた時の高揚…

生まれて初めて買ったCDはglobeの『genesis of next』だった

私が生まれて初めて自分で買ったCDは、globeでした。いやぁ、懐かしい。 タイトルは『genesis of next』。平成リメイク版のアニメ『サイボーグ009』のEDテーマで、同CDにはOPテーマの『What's the justice?』も収録されていました。幼心に、「なんで表題がED…

ZI-O signal(ジオウシグナル)編集後記 ~『ジオウ』感想を一年間書き続けて

去る8月25日、『仮面ライダージオウ』が最終回を迎えた。 『クウガ』から平成ライダーを観続けてきたオタクのひとりとして、しかも特撮を扱うブログをやっているのであれば、『ジオウ』の感想を綴らないのは嘘だろう・・・ という思いもあり、同作の感想を週…

「たいむましん」WEB文芸コーナーで平成仮面ライダー&スーパー戦隊を紹介する連載を始めます

お仕事の報告です。 この度、このブログ以外で初めて、連載スタイルで記事を更新することになりました。連載先は、おもちゃ・ホビー・コレクターズグッズの買取を行っている「たいむましん」さんの、WEB文芸コーナーです。 タイトルは、『特撮ブロガー結騎了…

最終回感想『仮面ライダージオウ』 豊潤な歴史を祝う、笑顔の敗北宣言。平成ライダーはここに終わる! ZI-O signal EP FINAL

「平成が終わった」という、令和開始からすでに4ヶ月が経過したこの時点で発せられる、耳を疑うような世迷言。しかしそこに一定の説得力を持たせたのが、他でもない『仮面ライダージオウ』であった。 「平成ライダー20作記念はタイムトラベラーのライダー!…

感想『変身ベルト DX飛電ゼロワンドライバー』 僕たちは「洗練された無駄」がずっと好きだった

まさか当選するとは思わなかった、『変身ベルト DX飛電ゼロワンドライバー』の先行抽選販売。 今年、唐突にこういった特殊な販売スタイルがアナウンスされたが、やはり宣伝の意図が強いのだろうか。事実、すでにネットには同商品のレビューが溢れかえってお…

「リアルサウンド映画部」に『仮面ライダーゼロワン』の記事を寄稿しました

お仕事の報告です。 「リアルサウンド映画部」に、『仮面ライダーゼロワン』の記事を寄稿しました。『ゼロワン』についてはすでにこのブログでも記事を書いているので、一部内容が被るところもあるのですが、放送前の期待についてまとめた内容です。 realsou…

特撮ヒーロー番組は常に「現行が旬」である

『シン・ウルトラマン』の制作が発表された。特撮オタクとしてはもう色んな意味で驚きのタイトルなので、少なくとも同作の公開まではまたひとつ死ねない理由ができたな、といういつものムーブに突入している。続報が楽しみでならない。 そんなタイミングでTw…

感想『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』 絶対に「平成ライダー」にしか作れない、奇跡的かつ露悪的な怪作

嬉しいことに、公開日朝一番で鑑賞することができた。『仮面ライダージオウ』の劇場版、『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』。ジオウの真の最終回として大々的に煽る宣伝が打たれているが、果たしてそれはどんな意味を持っているのか。たまらず、公…

令和ライダー『仮面ライダーゼロワン』が発表!蛍光色の昆虫ライダーは「仮面ライダー」の本歌を取る

ついに発表されました、新ヒーロー『仮面ライダーゼロワン』。今や特異なビッグコンテンツとして成長した「平成ライダー」が、ついに「令和ライダー」にバトンを渡す。 『クウガ』から数えて20作、『ダブル』からは10作。そんな平成ライダー20作の歴史を総括…

「平成仮面ライダーっぽさ」が感じられる風景を求めて

平成仮面ライダーを観続けて約20年になるが、同じ制作会社における同じシリーズなので、当然のようにロケ地が偏ってくる。 限界田舎住まいなので「ロケ地探訪」こと「聖地巡礼」はそう易々と敢行できないけれど、ネットをサーフィンしていると、ふと「こ!こ…

『別冊映画秘宝 平成大特撮 1989-2019』に作品レビューで参加しています

お仕事の報告です。 7月8日に洋泉社より発売される『別冊映画秘宝 平成大特撮 1989-2019』にて、執筆陣の末席を汚しております。タイトル通り、「平成という時代に放送・公開された特撮作品」をシリーズや制作会社を問わず網羅する、ある種の決定版&資料性…

「オススメの平成ライダーは?」に対する最大公約数な答えを算出する

「オススメの平成ライダーは?」という問いの答えは、私の中では、主に以下のふたつ。①とにかく少しでも気になったものがオススメ、②今放送している作品がオススメ。 ①については言わずもがなで、「他人に勧められたもの」は、所詮、「自分が興味を持ったも…

「特撮はライダーや戦隊だけじゃない」問題に思うこと

「特撮」という漢字二文字に抱くイメージ、あるいはそれが意味するところは、もちろん、人によって異なるのだろう。それを撮影技法として解釈するか、映像文化のジャンルのひとつで扱うかで、話はいくらでもややこしくなるのだけど。 私も特撮好きのひとりと…

今改めて振り返る、『仮面ライダー電王』の記憶。その「熟成肉」の焼き加減、躍進と脅威

放送中の『仮面ライダージオウ』が、遂に電王編に突入した。相変わらずのノリで物語を賑やかすイマジンたちと、過去に縛られたまま怪人サイドに利用されてしまうゲストキャラクター。「ああ、自分は今、電王を観ているなぁ」と、妙な感慨深さに浸ってしまっ…

『グランドジオウライドウォッチ』という掌の曼荼羅はどこからなら許されるのか

『DXグランドジオウライドウォッチ』を、発売日に購入した。 『ジオウ』の玩具については、ジクウドライバーを始めとして最低限のものは揃えている。が、ライドウォッチは本格的に集めようとすると色んな意味で大変なので、個人的に気に入ったものを不定期に…

トークイベント「ジゴワットレポート 東京エンドゲーム」ご感想まとめ

去る5月17日に行われたトークイベント「ジゴワットレポート 東京エンドゲーム」ですが、ありがたくも、ブログやTwitterで沢山の方がご感想を書いてくださいました。 録音した音源の公開については目下準備中ですが(といっても始条くんに任せっきりになって…

トークイベント「ジゴワットレポート 東京エンドゲーム」出演後記

一気呵成で企画から開催までを走り抜けた、トークイベント「ジゴワットレポート 東京エンドゲーム」。当日、会場までお越しいただいた方々、そしてツイキャスで聴いてくださった方々、本当にありがとうございました! www.jigowatt121.com www.jigowatt121.c…

「リアルサウンド映画部」に「平成ライダー」という呼称の歴史ついて寄稿しました

お仕事の報告です。 毎度お世話になっております「リアルサウンド映画部」さんで、平成ライダーの記事を書きました。テーマは、「平成ライダー」という呼称について。平成も終わり、新元号・令和に突入。このタイミングで、『クウガ』から続く同シリーズの歴…

感想『仮面ライダークローズ』 Vシネ展開は、原典作品とシリーズの幅との狭間で揺れる

『ビルド』のスピンオフにあたる作品、『ビルド NEW WORLD 仮面ライダークローズ』をやっとこさ鑑賞した。限界田舎に住んでいるので、上映規模が小さい劇場公開のタイミングで観るのは非常にハードルが高い。そんな作品が平成の終わりにリリース。そして、鑑…

構想28年の大作『古代戦士ハニワット』と平成仮面ライダーのエッセンス

武富健治先生の新作『古代戦士ハニワット』の単行本がついに発売となった。 武富先生といえば、言わずと知れた名作『鈴木先生』の著者その人である。『鈴木先生』は、原作はもちろんのことドラマも映画も何周もするくらい好きな作品。そんな武富先生の新作が…

『ジオウ』響鬼編に桐矢京介が登場する現実、あるいは『響鬼』という作品への語り尽くせぬ想い

間もなく平成が終わるこのタイミングで、『仮面ライダージオウ』の響鬼編が放送されるという。『仮面ライダー響鬼』という作品には、リアルタイムで観ていた人の多くが様々な感情を抱いていることだろう。 よもや「仮面ライダー」には見えないデザイン、職業…

感想『仮面ライダー・クウガ マニア白書』 グロンギ語全翻訳に感服!マニアの声を収録した貴重な非公式本

先日Twitterにおいて初めてある本の存在を知り、即日でAmazonでポチり、それが昨日やっと自宅に届いた。娘を寝かしつけた後、ビール片手に読みふけったのは、『仮面ライダー・クウガ マニア白書』という一冊である。 「I‐NETファンクラブ連合軍」により2001…

『仮面ライダージオウ』の感想を毎週ブログで書き続けて半年、その結果や所感など

昨日更新した記事が『仮面ライダージオウ』第24話の感想だったので、劇中でもちょうど折り返し地点ということもあり、一連の連載企画の振り返りを行っておこうかと。 「ZI-O signal」(ジオウシグナル)というタイトルで毎週感想を書きます、と宣言して、早…

「劇中グッズ」に感じる浪漫と夢、あるいは「レイダー・シーキング」が通常モデルであることへの賛美

先日Twitterで見かけた以下のページにえらく感動してしまって。SwissPrimeBrands株式会社の、『仮面ライダージオウ』劇中に登場する腕時計に関するプレスリリースである。 prtimes.jp 時計がモチーフの仮面ライダー「仮面ライダージオウ」において主人公・常…

初期平成ライダー特有の「冬の匂い」について

昨日、『ビルド』のVシネマ『仮面ライダーグリス』の制作が発表となり、喜びつつも以下のようなツイートをした。 龍騎やファイズや剣の頃の、激動の最終回と共に作品とはスパッとお別れというあの冬の匂いがやたら記憶に残っているので、近年のライダーが夏…

制作中の同人誌『さようなら平成仮面ライダー』の試し刷り版が届きました

先日、「Kindleで平成ライダーの本を出します」という記事を更新しましたが、紆余曲折あり、結果として普通の(普通の?)同人誌として物理本に辿り着きました。自分の書いた文章が何らかの紙面に載ったことは何度かあるのですが、イチからジュウまで自分で…

実際の「小林靖子脚本」から楽しむ『龍騎』最終回

現在放送中の『仮面ライダージオウ』が「龍騎編」もとい「リュウガ編」に突入し、『龍騎』の新作も制作されるとのことで、にわかに龍騎熱が高まる昨今。ふと存在を思い出し、本棚から取り出した本を読み耽る時間を過ごしてしまった。 朝日ソノラマの『仮面ラ…

(2/1追記あり)KDPで平成仮面ライダー本の出版を計画しています

タイトルの通りで、まだ告知という段階でもないのですが、KDP(Kindle ダイレクト・パブリッシング)で本の出版を計画しています。要は電子書籍ですね。 ありがたくも以前より私のブログを読んでくださっている方はご存知かと思いますが、はてなに移転する前…