俺A「うわぁぁァァァァーーーー!!!!」
俺B「うわぁぁァァァァーーーー!!!!」
俺C「うわぁぁァァァァーーーー!!!!」
俺A「ちょっと待って一旦落ち着こう。落ち着いて、落ち着いて、状況を整理しよう。仮面ライダーオーズの続編にして完結編、それが2022年にVシネ枠で劇場公開される、つまりそういうことなんだな。そういうことなんだな!?」
俺B「そういうことのようだな。まったく、ゴーカイジャーも10年ぶりに復活したばかりだというのに、とんでもない爆弾がふってきたな」
俺C「続編めちゃくちゃ楽しみ!予告のファーストカットのオーズの横顔だけで『観たことのない新撮だ!』って歓喜しちゃったよね。あとあと、予告のテロップが本編サブタイトルと同じ「◯◯と◯◯と◯◯」のパターンになってるのも最高。っていうか、メインの2人が全然ビジュアル変わってなくてすごいんだが!? 仙人か!?」
俺A「いやちょっと待って!待てって!お前たち、観るのか、これを!? オーズの完結編を、観るのか!?」
俺B「いや、まぁ、観ない訳には・・・ いかない、と、いうか・・・」
俺C「絶対観る!!!オリジナルキャスト勢揃いだよ!???? 正統続編だよ!??? 観るしかないでしょ!!!」
俺A「いや、ちょっと待って、違うだろ。いやいやいや違くないけど違うだろ!オーズだぞ!? あの仮面ライダーオーズだぞ!? いつかの明日に映司とアンクが再会するかも、という希望を持たせたエンディングで綺麗に終わったオーズだぞ!? その完結編を本当にやってしまうのは、いかがなものかとは思わないのか!? いつかの明日は『いつかの明日のまま』だから美しいんじゃあないのか!?」
俺B「まぁ~ でも、言うて? TVシリーズだけじゃ終わってないんですよね。細かい客演は除くとして、本筋に近いものを挙げると『MOVIE大戦MEGAMAX』と『平成ジェネレーションズ FINAL』だけど」
俺C「平ジェネFINAL、すごく良かったよね~。映司が崖に落ちそうになった万丈を助けるシーンでもう込み上げるものがあるというか!手を伸ばす!届く限りは全力で助ける!それを諦めないことが映司なんだよな〜!!」
俺A「そうだけど!!!!そうだけど!!!そうなのか!!??? いや、まぁ、分かるんだよ、平ジェネFINAL。やりたいことは分かるし、感動もした。したさ!しない筈ないだろ! ・・・でもな、あえて言葉を選ばずに言うと、ちょっと二次創作って感じも拭えなかったんだよな、ぶっちゃけ。湿っぽすぎるというか、ファンサービスが熱すぎて若干焦げ気味というか。いきなり無からエモのためだけのエモ崖とエモ塔が出てくるじゃん。いや、分かるよ、分かるんだが。その点はどうなんだよお前ら」
俺B「まぁ言わんとすることは分かる。わか~るわかるよ君の気持ち。でもさ、ある程度放送から時が過ぎた作品って、そうやって神格化されたりファンサービスされたりしてナンボなところあるじゃん。それに平ジェネFINALに関してはオーズ主演の渡部秀くんが闇プロデューサーとしてガッツリ関わった訳じゃない。脚本も演出もかなり意見を出したというか、ほぼ監修に近いバランスだったみたいだし。主演俳優がそれくらい作品に思い入れてくれてるってのは、ファンにとって喜ばしいことではあるよ」
俺C「でもみんな、映司がカメラを引っ張って引っ張って『変身っ!』てするやつ、燃えたでしょ?」
俺A「燃えた」
俺B「燃えた」
俺C「そういうことだと思うんだよな~!どれとは言わないけど、せっかくオリジナルキャストを起用したのに名言botみたいな使われ方しかされなかった例も知ってるじゃん。それに比べたら、めちゃくちゃ扱い良かったじゃん。小難しいこと考えずに、素直にそこは喜ぼうよ」
俺A「それを言っちゃァおしまいよ・・・。小難しいこと考えずに観たいのは山々なんだよ~。あのね、誤解を招きたくないから言っておくけど、そうしようと思って小難しいこと考えてる訳じゃないのね。『小難しいことを考えない』というのは!いいかい!『小難しいことを考えない』というのは!『小難しいことに該当するノイズが取り除かれた作品』と出会えて初めて達成されるものなんだ!そこを違えてもらっちゃあ困るね!」
俺B「とはいえ全部が全部、作品の中身って訳でもないじゃん? 受け手は全世界の人間の数だけいるんだから。ま、言葉を借りるなら、『ノイズ除去の許容程度』が人によって違うってことかね~」
俺C「そういうオタクみたいな会話やめなよ」
俺A「お前もオタクだろ」
俺B「2人とも話が脱線しすぎなんだよなぁ~。今回の完結編がどうかって話だろ? まあ確かに、加熱ファンサービスで描かれるのと、あえて描かないことの美学を賛美するのと、その両者で揺れる想いってのは分かるよ。揺れる~想い~体じゅう感じて~」
俺C「でもさ~、あの物語の結末が見たいか見たくないかって言ったら、見たいじゃん。それが全てじゃん。強欲にいこうよ。欲望に素直になろうよ。ドクター真木みたいな終末思想なんて語ってないで、お祭りを祝おうよ。Happy Birthday!!」
俺A「全部そういうノリで押し切るのも違和感あるんだよなぁ。作品が持つ精神と実際の出来不出来は全く別物なんですよ。・・・いやね、俺も楽しみだよ。楽しみか楽しみでないか、といったら、楽しみなんですよ。でもさ、仮に、もし仮に!!『復活のコアメダル』が自分にとって う~ん な仕上がりだったら? どうする? どうする? TVシリーズ最終回のあの別れも、MEGAMAXのあの余韻も、さかのぼってケチがついてしまうような、そんな恐れはないの? お前達にはないのかよ!!」
俺B「つまり君はそれが怖いと」
俺C「続いていること、続編が実現すること、それ自体がハッピーなんじゃないの?」
俺A「うわああああああああ!!!!!くっそ!!くっそ!!!はいはい正しいのはお前達!!お前達が正しい!!!正論サンキュー!正論ハッピー!くっそ!!!くっそ!!」
俺B「つまり君は、例えば『賭博堕天録カイジ』みたいな話をしてるの? 確かに17歩は俺もどうかと思うよ。あのワンゲームに単行本13冊を費やして、オチのトリックはともかく、絵もハンコの顔芸ばっかりで話も起伏が薄い行ったり来たり。それまでの同作シリーズに比べて明らかに失速と言わざるを得ない、残念さは滲み出ているよ」
俺C「でもでも、17歩がアレな出来だったからといって、限定ジャンケンやEカードや地下チンチロの面白さが失われる訳じゃないよ?」
俺A「失われる訳じゃあない!!断じてない!!が!!どうしようもなく!!『仮にそこで終わっていればもっと傑作あるいは名作として名高かったのでは』と!!そう、思って!!しまうのは!!!それはいけないことなのかよ!!!!!!!」
俺B「和也編の話する?」
俺C「闇麻のマミヤもすごく展開遅いよね」
俺A「やめろやめろやめろォォォーー!!!!オーズの話をしろォォ!!!!Count the medalsッ!!!」
俺B「あのさ~、俺だって『超MOVIE大戦ジェネシス』の竹中直人×片岡鶴太郎のシーンは確かに気が狂うかと思ったけど、それでドライブやゴーストの思い出にケチがついた訳じゃないだろ?」
俺C「同シリーズの具体例はやめようよ」
俺A「こう、さ、なんというかさ。最近のオーズ関連って、やっぱりちょっと湿っぽすぎると思うんだよ。湿度が高い・・・。いやね、映司とアンクの関係性がエモいのは分かるよ。あの当時はエモなんて言葉、全然市民権を得てなかったけど。でもさ~~、MEGAMAXの時の『一緒に戦うのって、もしかしてこれが最後?』『そうしたくなかったらァ、きっちり生き残れッ!』の、あれ!!ああいう!!!ああいうテイスト!!あのカラッとした、ピリっとした関係性が、映司とアンクの真髄だと思うんだよな~~。暗い倉庫でゆっくり見つめあいながらアイスを味わうのは、なんか、なんか、なんか違うんだよ~~」
俺B「君が気にしてるのは、つまり予告のあの、映司とアンクが見つめあいながら背後で爆炎ドーーンのカットが、もう湿度が高い ・・・ってコト?」
俺C「10周年記念作品なんだからエモくて湿っぽくなるのは当たり前じゃん。ファンだって泣くよ!? 涙は湿ってるよ!?」
俺A「はいはいはいはい正論~~~!!!俺C君が正論~~~!!!!くっそ!!くっそ!!!!!!!ど~~~せ俺は小難しいマンですよ~~!!はいはいはい!!!」
俺B「確かに俺たちは、色んな『戦争』を経験してきたよね。時が経ってから改めて作られる続編の、『戦争』っぷりといったら。祈りの気持ちで映画館に行くよね。その気持ちはよく分かるよ」
俺C「『デスノート Light up the NEW world』の話する?」
俺A「やめろ」
俺B「やめろ」
俺C「でもね、『復活のコアメダル』はなんと田崎監督なんだよ。田崎竜太監督。オーズのTVシリーズメイン監督だよ。だから心配ないよ!!!もっと信じよう? 10年前の自分たちの思い出を信じよう!?」
俺A「いや~~~~、でも、バースがコアメダルでパワーアップしちゃうの、まあまあ解釈違いでは?」
俺B「まだ言ってるよ・・・」
俺C「10周年だから!!お祭りだから!!細かいこと言わないの!!まだ観てもいないのに!!」
俺A「ァァァァアァァーーー!!!ダメだぁぁ!!!頭おかしくなる!!オーズが完結する!? オーズの『続き』が確定する!? もう何度も読んで本棚に閉まったはずの聖書に新たにページが増える!? ァァァァアッァ!!!!」
俺B「例え。そう、例え。仮に、だ。増えたページが君の納得のいく内容じゃなかったとしても・・・」
俺C「記されたものは確かに聖書の1ページ」
俺A「受け入れるしか、ない・・・・・・・・・・」
俺B「分かってるんだ、全て」
俺C「覚悟を決めたいだけなんだよね?」
俺A「あちこち観たけど、楽して助かる続編がないのはどこも一緒だな・・・」
俺B「『仮面ライダーオーズ 10th 復活のコアメダル』は、2022年春に期間限定上映」
俺C「同年8月24日にBlu-ray・DVDが発売」
俺A「嗚呼・・・ はるかな時を超えて今、二度と悔やまぬために・・・」
俺B「奇跡の力、降臨するといいね」
俺C「ハァァァァァアーーーークゥァッッッ!!!!!」