さてさて、今年もこの季節がやってきました。今年映画館で鑑賞できた作品は36本。やはり、娘が大きくなってきて、段々と自由な時間が取れなくなってきた・・・。一年間は52週ということで50本前後を密かな目標にしているのだけど、中々難しいですね。
加えて、今年はかなり取りこぼしが多い。『ボヘミアン・ラプソディ』『カメラを止めるな!』『万引き家族』、この辺りを中心に話題作をカバーできていない。本当に悔しい。観たい作品のスケジュールと時間の都合はもちろんのこと、やはり映画館まで野を越え山を越え遠路はるばる通うのは辛い。なんて遠いんだ。映画館に棲みたい。(毎年言っている気がする・・・)
ちなみに昨年のランキングはこちら。
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気を取り直していきましょう、『ジゴワットレポートの映画ランキング2018』。今年劇場で観た映画から、独断と偏見のベスト10を書いていきます。
第10位『ブラックパンサー』
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相変わらず繰り出してくる作品のアベレージが高いMCU。この『ブラックパンサー』は、後に控える『アベンジャーズ / インフィニティ・ウォー』の前哨戦のような作品でした。とはいえ、若き王となったティ・チャラの運命や、魅力的なワカンダという秘境の王国など、見所が盛り沢山。MCUのキャラクターは基本的に「自分の人生と戦う」タイプのストーリーが多いですが、この作品は「国の運命と戦う」という筋書き。個ではなく、王となったティ・チャラが守り率いるべき国こそが主人公のような物語。闇夜でアクロバティックに跳ねるアクションや、民族音楽を盛り込んだ劇伴など、どれも一級品でした。エンタメ映画として隙が無い。
第9位『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』
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制作過程での紆余曲折もあって中々カラッとしたニュアンスでは語られない本作ですが、自分はかなり好きなんですよね。そりゃあ、「どこかで観たような展開の見本市」な印象はありますが、単純に、「ワクワクドキドキ冒険活劇」として面白い。そしてその物語の構成は、かの『新たなる希望』を踏襲しているようにも受け取れる。また、若き日のハンのニヒルだけどワルになり切れないキャラクターとか、スター・ウォーズネタを怒涛の勢いで回収していく感じとか、細々した部分も気に入ってます。4DXで観たので、終盤の興奮は数倍増しでしたね。「先に撃つ」のも良い。
第8位『アベンジャーズ / インフィニティ・ウォー』
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個々の作品を紡ぎながら様々なジャンルを取り扱ってきたMCUが、ついに「クロスオーバー」そのものをジャンルとして昇華させる。内容云々以前に、まずもってこの映画が成立していることに多大な感謝を伝えたい。『アイアンマン』から10年間映画館に通っていた自分にとって、毎シーンがご褒美の連続でした。よくもまあ、これだけの物量を整理し、ストーリーも美術もひとつにまとめあげたものだ、と。資本力と技術力、双方の面で感服です。とはいえ、どうしてもこれは「前編」に相当する作品なので、構成上「しこり」が残ってしまうのが本音。早く『エンドゲーム』が観たい。
第7位『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film』
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率直に、傑作ですよ。戦隊映画の歴史に残る傑作。戦隊夏映画はその性格から本編のちょうど真ん中くらいのタイミングで公開になるので、「何を」やるかがポイントになるんですよね。番外編に位置付けるか、イベントを盛り込むか。そんな中、今年の『ルパパト』は「本編の醍醐味を全部やる」というアプローチ。つまり、ダブルレッドのキャラクター対比を軸に、CGで派手に動き回るロボ戦、縦横無尽なカメラワークで彩るアクションなど、TV本編が持っている魅力、もっと言えば「ウケている要素」を、約30分の上映時間に全部注ぎ込む。そして、それを破綻しないバランスでまとめ上げる。そういうコンセプトが見事に成功した一作ですね。
第6位『ランペイジ 巨獣大乱闘』
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なんかこのランキングを改めて見ると、ドンパチ中心のアクション映画ばっかりですね・・・。すみません、趣味なもので。そして、『ランペイジ』もご多分に漏れず「ドンパチ」な映画なんですけど、とにかく怪獣映画として好きなんですよね。スケール感の出し方や、カメラの捉え方など、すっごく怪獣映画ライクなカットが多くて。ストーリーは巨大ゴリラと人間がタッグを組んで戦うというバカ丸出しのやつなんですけど(褒めてます)、それがまた良い。至極分かりやすい。「エンタメとは!アドレナリンとは!こういうものだー!」って叩きつけられて、笑顔で「OK~~!」って返したいタイプの作品です。未見の方は、年末年始にでもお酒片手にどうぞ。
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第5位『search サーチ』
「最初から最後までPCの画面で描く」、という挑戦的な作品。面白さを感じたポイントは個別の感想記事にほとんど書いてしまったのだけど、最大の魅力は、「PC画面上だけで完結させる」というアイデアがそれ一発で終わっていないところ。そういうアプローチで作るのであれば、どういう物語が組めるだろうか。そういった仕掛けを施せるだろうか。どんな演出で新しい感じ方を提供できるだろうか。といった、ワンアイデアをワンアイデアに終わらせない工夫が、最初から最後まで作品そのものを引っ張ってくれる。この気持ち良さ。小気味よさ。痛快さ。映画館でゾクっときましたね。
第4位『祈りの幕が下りる時』
足掛け8年の「新参者」シリーズ、満を持しての完結編。最初の連続ドラマ版からずっと同シリーズのファンだったので、やはり感慨深いものがありました。そして、東野圭吾特有のロジカルさと、感情の死角を突いた、にくらしい物語構成。その双方とも一級品な訳です。種明かし後の全体像が見えてからは、ずっと泣いてました。単に感動して泣くとか、そういうことではなく、人間ってのはなんて愚かで美しい生き物なんだろう、という「業」(ごう)に対する涙ですよね。阿部寛と松嶋菜々子という、美男美女の極上の演技合戦もお見事。ツーッと涙が出るタイプではなく、嗚咽寄りというか、堪えきれないタイプのやつでした。こういう「痛み」のある作品も好きですね。
第3位『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』
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つい先週末に観た作品ですが、3位に入れました。これもまた個別感想記事でひたすら語ってしまいましたが、あまりにも私自身の半生に対して熱を込めたメッセージをぶつけてくれるタイプのそれだったので、感涙しかなかったです。みんな、ヒーローがいないことは嘘だって分かっているんですよ。もっと言えば、フォースもジェダイも作り話だし、アイアンマンはいないし、ミッキーのような生物だっているはずがない。でも、やっぱり人って、フィクションを観て、そこに何らかの感情を抱く。心を動かされる。それに対して、20年を積み上げた平成仮面ライダーが、「その感情は嘘じゃないんだよ」って語りかけてくれるんだから、そりゃあ、たまらんですね。
第2位『ミッション:インポッシブル / フォールアウト』
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シリーズの最新作がバツグンに面白い、ってのは、そのシリーズが持つ底力を感じさせてくれます。言わずもがな、トム・クルーズがいつ命を失ってもおかしくないアクションに挑み続ける訳ですが、前作辺りからそれがもはや狂気の域に達してきて。そして、今作では更に進化している訳ですよ。ついスクリーンに向かって「いやいやいや」「んな馬鹿な」と言いたくなる怒涛のチャレンジ。単純に、アクション映画としての水準が高い。それでいて、今作『フォールアウト』は、イーサン・ハントという人間を描いているんですね。過去のM:Iシリーズは監督が交代して続いてきたので、イーサンのキャラクター造形には微妙なズレがあって、それが少しずつ蓄積していた。初のシリーズ続投となったクリストファー・マッカリー監督は、そこにメスを入れ、イーサンという人間を総括しようと試みる。ここが真の見所な訳です。
第1位『ちはやふる 結び』
正直、すごく迷いました。体感的には、4位くらいからは全部1位なんです。どれも劇場で涙を流した大好きな作品たち。でも、この『結び』は、その中でもトップクラスに「心を震わされた」んですよね。そこに嘘はつけないので、1位です。『ちはやふる』三部作でいくと『上の句』がものすごく好きで、それに対する『下の句』は少しパワーダウンしたかな、という印象があって。それらを受けてのこの『結び』は、小泉徳宏監督の「世界で誰よりも実写ちはやふるを愛しているのは俺だッ!」という魂の叫びが聴こえてきそうな、見事な完結編でした。前二作の色んな要素をしっかりすくい上げ、継承し、そして未来に繋げる。周防名人の圧倒的な存在感や、相変わらずロジカルな魅せ方に余念がない競技かるた、そして、眩しいまでのアオハル。文句なしです。
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ということで、今年の映画ベスト10でした。
- 第10位『ブラックパンサー』
- 第9位『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』
- 第8位『アベンジャーズ / インフィニティ・ウォー』
- 第7位『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film』
- 第6位『ランペイジ 巨獣大乱闘』
- 第5位『search サーチ』
- 第4位『祈りの幕が下りる時』
- 第3位『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』
- 第2位『ミッション:インポッシブル / フォールアウト』
- 第1位『ちはやふる 結び』
ちなみに、泣く泣くベスト10から漏れたのは、『ジュマンジ / ウェルカム・トゥ・ジャングル』『イコライザー2』あたり。どちらも本当に良い映画でした・・・。
ということで、来年も映画の感想をぼちぼち書いていきたいと思います。改めまして、よろしくお願いします。以上、『ジゴワットレポートの映画ランキング2018』でした!
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