ジゴワットレポート

映画とか、特撮とか、その時感じたこととか。思いは言葉に。

ま~~~た『ヒカルの碁』を読んでしまった……「ボクはヒカ碁を知ってる!彼が新連載の頃から読んだしアニメもリアタイした!」「ここでボクが投了!」「バカな!ありえないよ!26年前!?」「完敗だった」

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君が今僕を支えて僕が今君を支えるぅ~~~~~~!!!!!お・も・し・ろ・す・ぎ・ん・だ・ろ!!!!!!!!俺はこの人生であと何回「くっそ…… またヒカ碁を最初から読み返してしまった…… いくらなんでも面白すぎるだろクッソ……」を繰り返せばいいんだ!!!神様お願いだ!!!はじめにもどして!!!!『ヒカルの碁』を読んだ一番はじめに時間を戻して!!!!!!!!!!うわあああああああああ!!!!!!

 

『ヒカルの碁』のなにが凄いかって、もうこんなの千年前から言われてることだけど、何度読んでも囲碁のルールが分からない!!!!!!!!さっぱりわからない!!!!!!!!!俺は『スラムダンク』でバスケを覚え!!!『アイシールド21』でアメフトを覚え!!!!!『課長 島耕作』で倫理観がオワってる空想日本社会を覚えたクチだが!!!!!『ヒカルの碁』から囲碁を学ぶことはできなかったッッッ!!!いや、もちろん、空前の囲碁ブームを巻き起こした本作なのでこれでルールを覚えて碁石に触れた日本国民が数えきれないほどいたのは歴史的背景として知ってはいるけれど、少なくともオレにはもうそれがよく分からんのよ……!

 

でも、面白ぇ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!こんなにルールやシステムや戦術がよう分からんのに面白いって、ウソだろ!?!?!?!?!?!?!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!ところがどっこい夢じゃありません!!!!!!!!現実です!!これが現実……!!!

 

家にあるコミックス全巻を何度読み返したことか。何度読んでも何度読んでも……

 

 

 

知りたかったキミ(『ヒカルの碁』)の実力は

 

 

 

ボクの予想通りだ

 

 

 

まちがいない

 

 

 

キミはボクの

 

 

 

 

生 涯 の 愛 読 書 

 

 

 

 

 

 

!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

sai ―――――――

 

 

 

 

 

ってなるのよねぇ~~~~~~~~~~~~。いやマジでこんな面白い漫画がこの世に存在することに感謝し続けて早26年…… 26年!?!?!?!にじゅうろくねん!?!?!?!? 連載開始から四半世紀を超えた!?!?!?!???? ほああああああああああああああ~~~~!!!!過去の漫画なんか追ってると、ホントの現実にいつか足元すくわれるぞ!!??!?!???!!!!

 

ほんとさ、囲碁のルールさっぱりなのになんでこんな面白いかって、シンプルにドラマがうまいのよ。上手くて巧くて旨いのよ。なにが肝かって、碁打ちの幽霊である佐為の存在のみがフィクションで、あとは徹底的にリアリティを貫く、このバランスよね。作品の面白さ、展開の軸が見事に「ヒカル」と「佐為」のふたつに設定されていて、前者が主人公の成長物語、後者が話を回すミステリ要素として機能する。神の視点である読者は「これは佐為が打った」「ここはヒカルが打った」と分かるが、作中のキャラクターはここが一切分からないため、真相を知っているこちらが右往左往する彼らをはるかな高みから見てニヤニヤしちゃうという、この、この塩梅ね。このバランス。こ・れ・が、とにかく美味しい。旨すぎるのよ~~~~~~

 

アキラがヒカルを追い、ヒカルがアキラを追う。この終生のライバルによるドラマチックな追いかけっこ。先にミステリ要素と書いたが、読者にとっては答えは分かり切っており、謎を追いかける役割は担わされていない。それはアキラをはじめとする登場人物が背負っているのである。この心理的安全性というか、「仮にバレたところで佐為の存在を証明する手筈はない」「ヒカルは基本的に佐為に打たせず自らの実力で戦っている(ズルをしている訳じゃない)(別に虎次郎がズルって言いたい訳じゃない)」あたりがベースにあるので、とっても素直にヒヤヒヤ&ワクワクする “だけ” に集中することができる。単純ながら、ドラマツルギーがとってもお上手。謎解きっぽい雰囲気を醸し出しているのに読者に謎解きのタスクを課さない!物語への圧倒的信頼感を頼りにただただ陽性に翻弄されるばかり。この!!!!読み心地の!!!!!よさ!!!!!!!!!!!!

 

そう、『ヒカルの碁』はとっても読み心地が良いのである!!!!!!!!!!!!!!!!!!!上手いとか巧いとか旨いとか以前に、マッッジで読み心地が良い!!!!!!!!!!まァ、もちろんそれはさらっと自然に上手くて巧くて旨いからそうなるんですけど、安定感のあるどっしり腰を据えたほったゆみのストーリーテリングと、美麗かつ繊細に紡がれる小畑健の作画が、高次元で混ざり合っているからこそなんですね。あまりに高次元で安定しすぎていて一周して技巧を感じさせない程度にはすごい……!ほったゆみだけでも、小畑健だけでも足りない。1人の天才だけでは名作は生まれんのじゃ、のう、坂巻さん。等しく才たけた者が2人要るんじゃよ。2人。2人揃ってはじめて「……追ってこい!」神の一手に――――

 

これがね~~~~~ 言うてジャンプですからね。今考えれば佐為の他に碁打ちの幽霊が出てきて他のキャラに憑くとか(スタンドかな?)、そういう展開もあり得た?かもしれないじゃないですか。なんかほら、短編の映画化のオリジナルストーリーで例の佐為との対局でズルした奴が蘇ってアキラに憑いてダークアキラになったりとか(ジャンプオリジナル映画概念やめろ)、そんなことは一切なく、とっても真摯に実直に、佐為の存在ただ一点のみをフィクションの嘘として紡がれていくストーリーがいいんですよねぇ~~~~~。佐為が消えるくだりも、マジですっ・・・と消えるのよな。ここにエモーショナルな手心をほとんど加えることなく、その予兆が明確になってからものの数週で消えてしまう。このね~~~歯切れのよさ。スパッといく切れ味。佐為という超魅力的&超人気キャラを惜しげもなく消失させるそのスタンスへの信頼感…!

 

そう、『ヒカルの碁』は、信頼できるんですよ。漫画でもアニメでもドラマでも映画でも何でもそうなんだけど、この「信頼」って感覚は重要で。つまるところ、受け手が送り手の創作における姿勢、覚悟、矜持みたいなものに、どのタイミングで「信頼」を寄せるか。そう思わされるか。これ強いのが、一度「信頼」のゾーンに入ると基本的には加点の処理に傾くというか、まあまあ全部が好きになるんですね。やっぱ受け手も人間ですからね、坊主憎けりゃ袈裟まで憎いし、痘痕も靨な訳っすよ。その点『ヒカルの碁』は、単行本1巻、佐為とアキラの二度の対局でもう完全にやられちゃうのよなぁ。この辺りで早くも「信頼」ゲージが上がる。この物語を信じたくなる。う、上手い…!お話が!絵が!すべてが巧い!これは!読者がどう読んでくるかためしている展開だ!僕の力量を計っている!はるかな高みから――――

 

ずっと「信頼」「実直」「素直」「技巧」ってワードで『ヒカルの碁』のこと褒めてますけど、これらの最たる部分というか、実のところ最も貢献しているテクニックって、「キャラクターごとのレベル差が分かりやすく描かれている」ことなんですよ。これ。マジでこれ。言うて少年漫画ですからね。対戦相手がどれだけ強くて、主人公がこれくらいのレベルで、絶対的に勝てない相手なのかワンチャンがあり得るのかあり得ないのか、つまるところTierランキングがめっちゃくちゃ明確なんですよ、この漫画。しかも囲碁ですからね、スタンドやカードのように相性とかそんな無いんですよ。マジで強い人は強い。そしてそれらが拮抗した時に問われるのは精神力なんすよね伊角さん!!アマチュアがこのくらい打てて、囲碁教室のおじさんおばさんやヒカルの祖父はこのくらいで、囲碁部の世界はこれくらいのレベル感、院生の2組と1組の差、プロ試験の難易度、プロの世界の上から下までの実力差。これらがね、めっちゃくちゃ明確。すごい。囲碁のルールはよう分からんのに棋力の差異はよう分かる。多分、ちゃんと読んだ読者100人にTierランキングを作らせたら、ほとんどの人が同じように回答できると思うんです。最強ランキング議論とか挟む余地がないくらいに、明確に上下が描かれていく。だからこそ!だからこそ!そのTierランキングを下からぐんぐんごぼう抜きしていくヒカルの急成長、その才覚と素質が、手に取るように分かるって寸法なのよな。この気持ちよさねぇ~~~~~!!!!ほんと!!!!!ふぅ~~~~~~!!!!!

 

 

 

ってな感じでここで発表~~~~~~~~~!!!!!

 

 

『ヒカルの碁』佐為編の俺が好きなシーンベスト3~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

パフパフパフ~!!!!!!!!!!!!!!

 

※北斗杯編も大好きだけどそれについてもまた書きたいけどまずは一区切りの佐為編でいくでな

 

 

 

 

 

第3位

 

プロ試験最終戦、ヒカルvs越智がいよいよ始まるシーン。

 

越智「僕は負けやしない。僕の後ろには塔矢がいる。お前の後ろには誰かいるというのか? 進藤!」

 

か・ら・の!

 

見開きでヒカルの後ろに佐為、越智の後ろに塔矢がいるシーン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

フおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

ここでボク(の情緒)が投了!

 

 

いやこのシーンめっちゃよくないですか? 『ヒカルの碁』の名シーンとかもう挙げ始めたら夜が明けるのは目に見えてるし、「千年」とか「佐為、オレ、打ってもいいのかな」とかほんとキリがない訳なんだけど、あえてここ選ばせて欲しいっすね。やっぱプロ試験編はどこを切り取っても面白い。ヒヤヒヤとワクワク、心臓が適切な処置できゅっと締め上げられるあの感覚。たまらん。お前の後ろにってそういう意味で言った訳じゃないのに、台詞じゃなく絵で、構図で、設定で、魅せ方でアンサーを示す。この漫画力に痺れる憧れる!!あ、ちなみに余談なんですが「佐為、オレ、打ってもいいのかな」に関してあのタイミングでヒカルを救うのが伊角さんなの本当に素晴らしい展開だと思うんですけど、こういう「ここにきてコイツの苦境を晴らすのにこのキャラが活きるのドンピシャだな!?」っていうの何度味わってもいいですよね、最新だとメロロンを諭した蒼風なな。

 

 

 

 

第2位

 

プロ試験、ヒカルvs和谷の一局。「この黒が生きればお前の勝ち!」。和谷が勝負所で熟考し、あの手でも黒は殺せる、この手でも黒は殺せる、もう勝ったも同然!どこにも活路はない!と確信して……

 

 

か・ら・の!

 

 

 

 

佐為「ある」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここでボクが投了!

 

 

 

 

 

ここ!ここここここ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!ここクッソ好きなんですよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!このあとに、佐為だったらどう打つかを想像して活路を見い出すヒカルも間違いなく名シーンなんですけど、これね、ほんとに漫画としての演出がすごくて。実際のページ単位で読み返して欲しいんですけど、和谷のプロにかける想いとか、それまでの背景、師匠の期待がカットバックして、黒の活路がない!ない!ない!と自らに言い聞かせる和谷のボルテージがどんどん上がっていくんですよ。畳み掛けるような演出。勝てる!これでプロの世界に行ける!と鼻息荒くなったその刹那、ページをめくると

 

 

佐為「ある」

 

 

って、ベタで、つまり深層で大局を見抜いている佐為が静かに語るんですね。この!!!!!!!!!!佐為の!!!!!!!!!!!!!!強者感!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!漫画がうますぎる!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!うますぎるんよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

そしてそして~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

第1位

 

 

 

「お願いしま――――」

 

「やっと―――― やっとキミと対局できる」

 

(前の対局で佐為に打ちのめされたくせによくめげねーな。意外とノーテンキなんだなコイツ)

 

カタッ

 

カン

 

カタカタカタ

 

 

ここでボクが投了!

 

 

栄光の第1位は!!!!!!!!!「囲碁部三将戦でヒカル(佐為)との対局を前に緊張と武者震いで落としてしまった蓋を震える手で拾う塔矢アキラ」のシーン、です!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!おめでとうございます!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

こ・こ・の!!!!!!!

 

 

 

 

 

こ・こ・の!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

蓋を拾いながら流し目でヒカルを見る塔矢!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

美しすぎる!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

そしてそれに台詞なく息を飲むだけのヒカル!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

最高っすよ……………………………………………………………………………………

 

 

 

マジで『ヒカルの碁』の面白さってなにを語ればいいんだろう。オール面白いから全部話したくなる。たまらん。なんでこんな面白い漫画が存在してるんだろう。訳わからん。神様は意地悪っすよ、これを読んだ記憶を消せないんだから。もうなんか色々言いたいことありすぎてなにをどうやってこの記事を書き終えればいいか分からないし、いつまでもダラダラ語ってしまいそうだし、もはや逆にというか、なんだかブログを書いて損しちゃった。目標のPVはおかげでラクになったけど

 

 

 

 


オチ

 

 

 

 

 

 

 


黙れ

 

 

 

 

 

 

 

 

「始めて下さい」