ジゴワットレポート

映画とか、特撮とか、その時感じたこととか。思いは言葉に。

ブログ運営に関する質問、ぜんぶ答える【後編】

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「ブログの運営について、何かお悩みがありますか?」。そんな問いかけから端を発したQ&A記事の、【後編】になります。

 

【前編】は、おかげさまで沢山の方に読んでいただけました。ありがとうございます。その勢いのままに書き始めた【後編】も、気付けば1万字を超えるボリュームになってしまったのですが、お付き合いいただけますと幸いです。内容がかなり連続していますので、もし【前編】がまだの方がいましたら、ぜひそちらから先にどうぞ。

 

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※今回「ブログ運営に関する質問」を募集しましたが、一部、それとは関係しない質問を頂戴しました。本稿の趣旨と異なるので回答は差し控えますが、いずれ何かの形でお答えしたいと思います。

※質問文には、一部加筆修正を加えております。

 

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§3 継続・モチベーションに関する質問 

 

Q.「ブログを書く」という行為に義務感を覚えることはありますか?(オジーさん)

 

シンプルながら鋭い質問で、思わず唸ってしまいます・・・。

 

「あり」か「なし」かで問われれば、あります。そりゃあ、やっぱり、あります。【前編】でも「とにかく書きたいことを書けばいい」と何度も主張しましたが、とはいえ、私もやっぱり人間です。ブログが積み重ねていくPVは維持できるに越したことがないですし、超絶ありがたい存在である読者のためにも定期的なペースで記事を公開したい。

 

なので、「義務感を覚える」ことを前提として、それをどうコントロールするか、という話をします。

 

これは私の経験則なのですが、義務感に駆られて作成した記事は、総じてクオリティが低いです。何度も述べているように、個人ブログの強みは「書き手の人柄や熱量が感じられる文章」なのですが、「記事を公開する」という結果が先行して出力された場合、そこに「人柄」や「熱量」はあまり入りません。ただただ、ゴールするためだけにゴールしたような、そんな文章が出来上がります。

 

だからこそ考え方として、「義務感を覚える」サイクルそれ以上に、「書きたいと思う欲(ネタ)」を高頻度で回すのです。詭弁と思われるかもしれませんが、一介のブロガーとして10年以上やってきた身として、ぶっちゃけこれしかありません。義務感が追いかけて来るより速く、「書きたい欲」に身を投じる。その前のめりのサイクルに自分で自分を追い込んでいく。こうして初めて、それなりの頻度で記事を更新できると考えます。

 

その「書きたい欲」については、私のインプット・アウトプットの考え方にも関わってきますので、詳しくは後述します。あと、もっとシンプルな答えとして、「書きたいと思い立った時」以外は書かないというスタンスも「あり」です。(もちろん、原則としては、更新頻度が高いブログの方が成長は早いです)

 

Q.結婚されていて、子供さんもいらっしゃる中で、どのように執筆時間を捻出していますか? 以前の記事で「記事はスキマ時間にどんどん書く」と仰っていましたが、それを愚直にやられている感じでしょうか? また今後お子さんも大きくなっていく中で、ブログに充てる時間は減りそうですか? 減らすつもりはありますか?(ありひとさん)

Q.ブログを書く時間の捻出方法。仕事だけでなく育児等もある中で、どうスキマ時間を確保・活用しているのか、改めて教えていただきたいです。(しゅーさん)

Q.ブログに書きたいことは多々あるんですが、仕事とか家の事とかでなかなか時間が取れません。どのように書く時間を作ったりしているんでしょうか?(豪さん)

 

これは非常に難しい問題ですよね・・・。気持ちやテクニック以前に、そもそもの「時間が無い」。私も、「もっと時間があったら沢山書けるのに」と常日頃感じています。そしてこの問題は、そう簡単に一般化できるものでもありません。私の仕事や家庭環境と、ありひとさん・しゅーさん・豪さんのそれは異なります。全員に正解な「時間確保の方法」は無いでしょう。

 

その上でのアプローチとして、まず、「ブログを書く時間を確保する」という考えを捨てることです。

 

確保するべきは、「ブログを書く時間」ではなく、「自分の時間」です。自分が、自分のために、自分の決断だけで使える時間。これを確保することから始める必要があります。「自分の時間」というのは、スマホをいじってSNSを見たり、映画を観たり、本を読んだり、飲みに行ったり、といった、「家庭」にも「仕事」にも属さない時間を指します(当たり前の話ですが・・・)。「ブログの時間を確保する」と考えると、どうしても「家で」「自室で」「パソコンに向かって」というイメージから入ってしまいます。そうではなく、まず必要なのは、誰にも邪魔されない「自分の時間」です。

 

現状の「自分の時間」が少ないと考えるのであれば、第一に、それを増やす必要があります。増やすということは、他を減らすということです。「家庭」か「仕事」、どちらかを減らすしかありません。家庭の家事・育児の分配をパートナーと相談するか、機器やシステムを導入して効率化を図る。仕事においては言わずもがな、定時退社のために何ができるかをとにかく突き詰める。理屈として、他を減らさなければ増えるものも増えません。

 

第二に、「自分の時間」内の優先順位を見直すことです。まるで仕事の優先順位を決めるように、「まずこれをやって」「あれをやって」「次にこれに手を付ける」と、そうして趣味を効率よくこなす必要があります。ダラダラと摂取すると、ダラダラと時が過ぎるだけです。もちろん、あまりに殺伐とする必要は無いのですが、絶対的に「時間が無い」のであれば、ある程度は優先順位を決め込んでいく必要があるでしょう。

 

それに関連した、「趣味におけるブログのポジション」については、次の質問で詳しくお話しします。

 

Q.ブログを書き続ける秘訣とかありますか?(まことさん)

Q.現状2〜3ヶ月に一度やってくる、うおお長い文書きたい!というパッションだけで書いているので、恥ずかしながら更新が安定しません。何かモチベーションの参考になる事がありましたら聞きたいです。 宜しくお願い致します。(練ガラ子さん)

 

継続とモチベーションの問題ですね。そして、上ふたつの質問で答えた「書きたい欲」「趣味におけるブログのポジション」とも絡めてお話しします。

 

まず、いわゆるインプットとアウトプットの話です。インプットは、例えば読書、ネットサーフィン、私で言えば映画も含みます。ドラマやアニメ、日々の雑談、夫婦関係や仕事の付き合いにも、インプットの種は沢山存在しています。そしてそれをアウトプットする。誰かに話して聞かせたり、何かで表現したり。この場合は、「ブログで記事にする」こともこれに含まれるでしょう。

 

よって、(iPadで描いた簡単な図で恐縮ですが)、こういう構造があると思われます。

 

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加えて、過去記事の再掲でこれまた恐縮なのですが、下記記事の一部を引用します。

 

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ブログは「広義のインプット」である

 

「インプットとアウトプット」の話でいくと、(ややこしい言い回しになってしまいますが)、ブログを書くというアウトプットの行為すら、広義ではインプットだと思うのです。例えば私はよく映画の感想をブログに書きますが、頭の中にあるふわふわした感想を文字に起こしているうちに、次第に「あ、こことここが繋がる!」「これはこういうことだったのか!」「この視点もあるぞ!」と形が定まってくることがよくあります。というか、ほぼ毎回これです。つまりは、その映画を自分の中に落とし込むというインプットの行為が、アウトプットすることで重ねて加速するんですね。仕事や勉強における、メモやノートを取る感覚と近いかもしれません。だから、「頭の中にまとまっていない」状態でも、取りあえず書けば良いのです。

 

つまり、私のイメージでは、下図の構造なのです。アウトプットはゴールではなく、「より濃いインプット」のための工程のひとつである、と。


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【前編】にて、ブログ作成における「迷走」の質問を扱いました。「あそことあそこが繋がる」「こういう観点でも書きたい」「自分の言いたかったことはこういうことじゃなかったはず」。そういった思いが書きながら次々と溢れてくるので、「あれ? 自分の言いたかったことはこういうことじゃなかったはず」に辿り着いてしまう。

 

しかし、それこそが書き手のオリジナリティであり、独自のドライブ感である。私はそのように答えました。そして同時に、これこそが「濃いインプット」だと思うのです。記事を書きながら考えが「迷走」してしまうのは、脳が情報を一度飲み込んでから自分の言葉として出力する、その行為に生じる「筋肉痛」のようなものなのです。だからこそ、迷走は大歓迎。それは、インプット単体より何倍も「濃いインプット」を行っている、その何よりの証拠と言えるでしょう。

 

喩え話として、私は、同じテーマにおける本を10冊読むより、1冊読んでその感想を何千字か書いてみる方が、よっぽど「濃いインプット」になると考えます。上の図でいくと、Aだけを黙々とこなしてもあまり自分の中に情報は根付かないんじゃないかな、と。どう表現すれば良いだろう、どう書けば伝わるだろう、どう例えれば分かりやすいだろう。そうやって、Aを噛み締めて噛み砕くのがBなのです。AとBがあって初めて、情報が自身に沁みる(定着する)。少なくとも自分は、その実感を持って日々を過ごしています。

 

だからこそ、私にとっての最大手のBが「ブログを書く」なのです。これがないと、Aが無駄に終わってしまう。映画を観て、その感想をブログに書かなかった(書けなかった)場合、もはや物足りなさと悔しさを感じてしまうほどです。AとBのサイクルを何度も繰り返していくと、次第に、Bが無いと物足りなくなっていきます。Aだけでは、定着した実感が無いのです。

 

つまり、「書きたい欲」や「趣味におけるブログのポジション」が、私にとってのBです。趣味を「情報のインプット」という観点で捉えるならば、Bがあって初めて完結する。むしろAだけでは物足りない。これこそが、「ブログを書くモチベーション」にも繋がっていきます。「ブログを書く」はゴールではなく、途中の工程のひとつなのです。ここまで位置付けることができれば、モチベーションは自然と湧き出てきます。だって、Aだけをやってもどこか座りが悪いから。

 

そしてこの図をもっと正確に表すなら、以下のようになります。AからBに工程が流れていく時、必ずそこに参入するのが、「自分が元から持っていた価値観や感性」です。これがAと合体してBになり、その行為そのものが「濃いインプット」として成立します。

 

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だから、更に図式化すると、このように連続していきます。アウトプットには、それ単体でゴールとなる瞬間がありません。私は下図のような流れを意識して、ブログをBに位置付けているのです。

 

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大切なのは、「ブログをやらなきゃ」という思いからいかに脱却するか、という観点です。その思いは突き詰めてもジリ貧です。そうではなく、「いかにブログを趣味生活の工程に組み込んでしまうか」。もちろんこれは私なりの考え方なので、万人に共通するものではないと思いますが、私はブログをこのように捉えることで「モチベーション喚起」という概念をコントロールするよう努めています。

 

「モチベーションを上げよう」ではなく、「モチベーションが自然と湧く工程を作ってしまおう」。もちろん最初からいきなりは難しいと思いますが、記事を沢山書いて(Bの工程をこなして)いくことで、「慣れ」ていくと考えます。

 

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§4 記事作成における注意・留意点に関する質問

 

Q.1記事の文章を書くのにどのぐらいの時間をかけてますか?(たけとけたさん)

Q.記事の執筆時間は平均どのくらいでしょうか? 例えば最近だったら『呪術廻戦』の記事がわたしはお気に入りです。あの熱量の記事を書き上げるのにどれくらいの時間がかかるものなのでしょうか。(ありひとさん)

 

この『呪術廻戦』記事だと、8,000字以上はありますが、総作業時間は3時間ほどでしょうか。これが速いのか遅いのか、自分ではよく分かりませんけど・・・。

 

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記事作成時間は、平均すると90分くらいかもしれません。もちろん、30分ほどで書く時もあります。内容によっては調べものをしながら書く時もありますし、反対に、最初から最後まで自分の中にあるものを捻り出す時もあります。後者だと当然、完成までは速いです。

 

記事作成の所要時間は、そのブログの色によってまちまちだと考えます。「とにかくじっくり調べて情報を網羅したい」人もいれば、「自分の中にあるものをぶちまけたい」人もいるでしょう。他人の所要時間は、実はあまり参考にならないかもしれません。「書き手の人柄」の数だけ、ブログの独自性も、ドライブ感も、そして「作業スタイル」も存在するからです。

 

ただひとつ言えるのは、「数をこなせば速くなる」。それだけはシンプルな真実です。

 

Q.記事を書くにあたっての調べ物は事前にどのぐらいやってますか? (たけとけたさん)

 

得てして言えるのは、「準備万端に調べてから書こう!」は自分で自分のハードルを上げている、ということです。

 

もちろん、そのハードルを乗り越えられる自信とパッションがあれば、それが最良でしょう。しかし、これまた何度も書いているように、個人ブログは「迷走」が光明です。書きながら(=インプットの「筋肉痛」を感じながら)、文章がどこにどう転ぶか分からない。そこに面白さがあると信じています。だからこそ、事前の調べものが全く当てにならない場合もあるのです。

 

とにかく書いて、書いて、書き散らして。どうしても調べる行為が必要ならば、書き終えた後でも、書いている途中でも、構わない訳です。読み手は、「それがいつの時点で調べられたことなのか」、絶対に分からない訳ですから。

 

Q.ブログを備忘録みたいにつらつらと書きなぐってしまいます。カテゴリ分けなどして専門性を高めるべきでしょうか?(ぐっちさん)

 

「書き殴る」それ自体は、むしろそうあるべきと考えます。そこに貴方だけの色があります。

 

ただ、少なくとも誰かに「読まれたい」のであれば、「読み手の利便性」にも気を配るべきです。「専門性を高めるためにカテゴリ分けをする」というよりは、「読み手が読みたい記事を効率よくピックアップできるようにカテゴリ分けをする」必要はあるのではないでしょうか。

 

Q.運営に当たって広告収入など考えています。今現在、どのようなアフィリエイトを利用されていますか?(ぐっちさん)

 

私の場合は、Googleアドセンスがメインです。成功報酬型のアフィリエイトサービスにもいくつか登録していますが、その場合はどうしても「記事で何かを紹介する」スタイルを取らざるを得ず、私のように「自分の書きたいことを書く」人間とは相性が悪いと感じています。こればっかりは、その人のスタイルによるでしょう。

 

Q.タイトルと本文の締めを考える際に心がけていることはありますか? 自分は特に締めで悩んでいます。時間がかかってしまう割に納得するアウトプットにならず…(しゅーさん)

 

【前編】でも近いことを書きましたが、タイトルはいつも最後に考えています。

 

文章がどう転ぶか分からない、その書き手の色や味を大切にするならば、むしろ最後に考える方が適切とすら言えます。「心がけていること」は、単純明快ですが、「読み手がクリック(タップ)したくなるタイトル」です。こればっかりは、一長一短では身につきません。何度も記事を作って、タイトルをつけて、その反応を観察して。それを繰り返して精度を上げるのみです。

 

締めについては、手っ取り早い方法として「定型パターンを作ってしまう」というのがあります。Chikirinさんの「そんじゃーね」や、まなめさんの「良い〇〇で、良い〇〇を。」等が有名です(これらは、ご自身のキャラクター描写とも一体になった、非常に強力かつ魅力的な例です)。とにかくまずは「書き上げること」が大切だと思うので、慣れるまでは定型パターンを活用するのも良いかもしれません。

 

Q.記事のタイトルはどのようにつけていますか? こだわり、ルール、モットーがあれば教えてください。今までの記事で会心のタイトル(思い入れのあるタイトル)ありましたら。(でごさん)

 

前述の通り、「読み手がクリック(タップ)したくなるタイトル」、それに尽きます。

 

そしてそれは、ブログの色に応じて大きく違ってくるはずです。例えば、橋本環奈が『私の考えるスキンケアのポイント』というタイトルで記事を公開したらどうでしょう。バズり間違いなしです。しかし、アラサーおっさんの私が『私の考えるスキンケアのポイント』を更新しても、無風が確定しています。極端な例ですが、こういうことです。

 

つまり、「書き手が想定する読者層に刺さりそうなタイトル」「抱える読者層が求めそうなタイトル」を、常に考えながら付けていく。何度もそれをやって、精度を高めていく。これしかありません。そしてこれは決して、「タイトルの火力を高めろ」という意味でもありません。

 

個人的な「会心のタイトル」でいくと、パッと浮かぶのはこの辺りでしょうか。

 

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Q.記事を書く中で、避けるように気をつけている事(NGにしている言い回しや、記事にしないようにしているテーマ等)はありますか?(闇月夜々さん)

Q.これからブログを始める人に対して、これは避けておいた方が良いんじゃないかな?という提言があれば参考までにお聞きしたいです。コンプライアンス的な話、結騎さんご自身の執筆におけるポリシーのお話、過去の失敗談に基づくもの、どんな内容でも構いません。(オジーさん)

 

「記事にしないようにしている」とまでは言いませんが、いわゆる「時事ネタ」の扱いにはかなり慎重です。

 

これは過去の反省もあるのですが、「時事ネタ」は良くも悪くも火力が高いです。ネットの多くの住人がそれに意識を向けている状況で、ちょっとでもアプローチや言葉尻を間違えると、一気に炎上することも考えられます。どうしても「時事ネタ」を扱う場合は、ネットの記事やSNSでその話題について時間をかけて情報収集し、「内在する視点」を増やします。

 

また、炎上回避の観点でいくと、「あくまで書き手の主観である」ことを文章の端々に滲ませることです。そもそも大前提としてブログなんてものは主観の塊なのですが、それを今一度ことわっておかないと、特攻を喰らう時は喰らってしまいます。これもまた、何度も書きながらニュアンスを身につけていく必要があるでしょう。

 

あとはもちろん、「過度な中傷表現」「極端な個人攻撃」「炎上目的と言われてもしょうがない文章」等は、避けるべきです。

 

Q.一つの記事につきどれだけの文字数を書くか事前に決めていますか。(メタレドさん)

 

決めていません。【前編】でも書いたように、その瞬間に効いてくるドライブ感を重視しているためです。3,000字くらいでまとまるかな・・・ と思って書き始めた記事が、その2倍や3倍になることもよくあります。


Q.ブログに書く記事のジャンルの範囲は狭まるべきでしょうか。それとも色んなジャンルを書くべきでしょうか。(例:「特撮」と「アニメ」「ゲーム」の記事を一つのブログにまとめてもよいか)(メタレドさん)

 

つまり、「書き手の書きたいこと」と「セルフブランディング」、それをどう両立させるか、という問題ですね。

 

原則としては、「書き手の書きたいこと」が最重要だと考えます。ジャンルがバラバラでも、とにかく書きたければ書く。何度も同じことを言うようで恐縮ですが、それが何よりの「個人ブログの強み」です。しかし、読者確保の観点では、ある程度の「セルフブランディング」が必要になってきます。この書き手はこういう人で、ここはこういうブログで、こういう記事を読むことができる。そういったイメージを読者に抱かせる最も手っ取り早い方法が、「書く記事のジャンルを絞る」です。総合商社よりひとつの事業が太い会社の方がイメージを掴みやすいですよね。

 

よって、ある意味では、これは真っ向から衝突してしまいます。とはいえ【前編】でも書いたように、「どんな場所や導線に向けてアプローチすれば効果的に反響が得られるのか」を複数ライン走らせると思えば、同居は可能です。あるいは、最初はちょっと絞って、読者が増えてきたら少しずつ拡大、という手も「あり」です。もちろんその場合は、絞るジャンルそのものに強い「書きたい!」があることが必須となります。

 

Q.初心者レベルかもしれませんが、よく掲載されているAmazonからの商品情報リンクの貼り付け、あるいは自分の過去記事の見やすいリンクの貼り付けの仕方がよくわからないです。(練ガラ子さん)

Q.記事にいくつかついてるハッシュタグの付け方がよくわからないです。(練ガラ子さん)

 

これについては、私の回答より、はてなブログ公式のヘルプページが確実です。下記をご参照ください。

 

編集サイドバーを利用して記事を書く - はてなブログ ヘルプ

 

仰られている「ハッシュタグ」は、おそらく「カテゴリー」のことかと思われます。

 

記事のカテゴリーを管理する - はてなブログ ヘルプ

 

また、初心者の方には、昨年末に公開された「はてなブログ アカデミー」がオススメです。はてなブログを運用するにあたってのアウトラインがまとめられており、全体像を把握するのに最適と思われます。

 

hatenablog.com

 

Q.記事を書く時に、どんな手順で書いてますか。例えば、リンクしたいアドレスを先に何処かにまとめてから、記事を書きつつ貼るとか、一気に書いてから貼るとか。現状効率悪いので参考にしてみたいです。(練ガラ子さん)

 

引用元や情報ソースが多い場合は、タブで複数のページを同時に開いて作業することが多いです。引用し終えたらそのタブは消す、その繰り返しです。最後に編集画面のタブだけが生き残った時、妙な達成感があります。

 

Q.ハンドルネームやブログ名、アイコンイラストなどの決め方のコツ(紅茶さん)

 

集客の観点で語るなら、「分かりやすい」「覚えやすい」は重要です。

 

私がブログ名を『ジゴワットレポート』にしているのは、シンプルに「読みやすい」からです。ついついカッコいい英語やいかつい漢字を使いたくなるのですが、多くの読者はそれを歓迎しないでしょう。ハンドルネームも、難しい漢字を使わないように、それでいて少しだけ個性のある字面を意識しました。

 

アイコンについても色々と考えたのですが、現在は、既存のキャラクターを使わないことにしています。使用中のアイコンは、イラストレーターの方に依頼してオリジナルで描いていただきました。既存のキャラクターを使わないのは、良くも悪くも「他のイメージ」が介在することを避けたかったから。あるいは、自分が何かしらしくじった際に、そのキャラクターや作品に迷惑がかかるからです。

 

オリジナルのアイコンを作りたいのであれば、フリーのロゴ生成サービスも良いですし、「ココナラ」等のサービスを介してちゃんと依頼するのも良いかもしれません。

 

Q.Twitterやブログにファンアートを投稿する際に注意すべきこと(二次創作の権利問題、イラストや文章などの転載など) ・特にイベントのない日のツイート内容 ・いわゆる身バレを防ぐための対策(現実の生活をオープンにすることへの抵抗感や怖さがかなり大きいため)。よろしくお願いいたします。これからも応援しております。(紅茶さん)

 

二次創作についてはあまり詳しくないので(絵を描かないもので)、明確なお答えは難しいです・・・。まだまだ勉強不足というか、あの辺りの権利関係はかなり入り組んでいるイメージです。

 

いわゆる身バレについては、そこそこ気を遣っているつもりです。例えば街中で何か面白いネタを見つけても、それをアップして「分かる人には分かる」状況があれば、控えます。ツイートの内容についても、イベントの有無を問わず、摂取した趣味についてツイートすることが多いです。

 

現実の生活をオープンにすることに抵抗があるのならば、創作活動や趣味にまつわることだけに思い切って限定してしまうのも手かもしれません。ネットだけに生息する、架空人格です。

 

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§5 ネタ探し(インプット)に関する質問、その他

 

Q.「アウトプットするにはその何倍ものインプットを」。結騎さまが常々仰ってますが、日々のブログサーフィンはどの程度時間を確保されてますか?(Twitterは除く)(ありひとさん)

 

つ、「Twitterは除く」・・・!苦しい!というのも、私はTwitterをインプットの情報源としてかなり重宝しているからです。本当に自分にとって有益な情報・面白いネタであれば、それがほぼ漏れなくタイムラインに流れてくる。そうなるように、タイムラインを作り込んでいるつもりです。

 

ブログ巡回については、はてなブログの読者登録機能を最も活用しています。なんだかんだ、同じブログサービスを使っているユーザーへの偏りは出てしまいます。毎日、最低でも累計30分以上はブログ読みに費やしているかもしれません。ブログはスキマ時間に少しずつ読めるので良いですよね。

 

Q.こんにちは。日々楽しく拝読しています。「良いアウトプットを目指すには、その何倍もの素晴らしいインプットが必要」ということでたくさんブログを読まれている結騎さんは、新たなブログを見つける際はどのような見つけ方をされていますか?(手段、サービス、よく見るキュレーション? 等)いろいろブログを読みたいぞ!と思っても、いざ「新たなブログを探したい」という動機だといい具合に探せず、愛読している方がおすすめするブログを回遊するにも限度があり…。(でごさん)

 

どうしてもはてなユーザーなもので、はてなブックマークのホットエントリーに出てくるブログは、一度全て目を通します。というか、ブログに限らず、ホットエントリーに上がってきたウェブページは可能な限り漏れなく読むようにしています。はてなも、それはそれで偏った面もあるのですが、色んなジャンルの記事が闇鍋のようにリストアップされるので見識は広がります。

 

そもそも、「ブログを読むためにブログを探す」ような行為そのものが、もう周回遅れな気もします。【前編】でも書いたように、今やブログは、SNSやその他の媒体を介して発信していく時代になりました。なので、はてなブックマーク然り、Twitter然り、何らかのキュレーションサイト然り、「情報が集まって流れている場所」に出会いがあると考えます。「ブログを探す」という行為は、「自分好みのブログが流れてくる情報の波を探す(あるいは作る)」行為とイコールなのではないでしょうか。

 

そういう意味では、私のTwitterのタイムラインは優秀です(熱い自画自賛)。私が好きそうなブログが、定期的にタイムラインに流れてくるからです。

 

Q.最近受け答えした質問の中で「これは答えられて楽しかった」という質問はあるでしょうか?(永遠に読者さん)
Q.一度答えたことはあるけど今だからこそ改めて答え直したいという質問はあるでしょうか?(永遠に読者さん)

 

つい最近、TwitterのDMにて、「ある作品について記事を書く際の感想と考察のバランス・書き分け」について質問をいただきました。「考察を意識すると素直な感動ができなくなるのではないか」、というものです。それに対してお送りした私の回答を、加筆修正して掲載します。

 

私の場合は、考察や感想を複合的に書いています。

 

もちろん、書き分けを意識する時もあるますが、それよりも、「自分の意見」という「くくり」でひとまとめにしている感覚です。よって、文章の流れが感想・考察ともにあっちに行ったりこっちに行ったりしても構わない、と割り切っています。感想ブログであれば感想メインで良いですし、考察ブログの場合も同様でしょう。しかし、自分の場合は何よりも「自分のブログ」であることを重視し、「自分の意見」で構成しています。

 

私もブログを書き始めた当初は、「考察する or ブログを書くことを意識するあまり、素直に(フラットに)作品を観られない」時がありました。

 

しかし、それは決して悪いことではないと考えます。慣れてくると、「考察の視点で観る自分」と「感想の視点で観る自分」がそれぞれ出現して、ふたりが同時に作品を観るようになりました。片方は渋い表情をしていても、もう片方は笑顔だったり。前者は「客観的」「ロジカル」、後者は「主観的」「エモーショナル」、とも言えます。

 

ブログで書く際には、この「ふたりの視点」を行ったり来たりする感じでまとめます。例えば、まずは客観的に書いて、主観的な感想に繋げて、最後にまた客観的に締める、といった流れです。感想も、考察も、どちらも大切な「自分の意見」なので、必要以上に意識して区分けしなくても良いのではないでしょうか。ダラダラと漏れるものをそのまま文字に起こす、それを続けていけば、自然と自分の「型」のような物が出来上がると考えます。

 

考察と感想、どちらに属するかなんてものは、書き終えた際に初めて分かる「結果論」なのかもしれません。

 

以上、【後編】でした。またもや長~~くなってしまった。この分量なら三部作にした方が良かったかもしれない・・・。

 

私なぞの主観による解答ですが、これがどこかの誰かの「ブログ運営に悩む人」「ブログを始めようか迷っている人」の参考になれば幸いです。前述のように、「ブログを書く」というアウトプットは「ブログを読む」というインプットと表裏一体です。ひとつでも多くのブログがネットの海に漂う、それ自体を、一介のブロガーとして嬉しく思います。

 

良いブログで、良いインプットを。そんじゃーね。

 

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