ジゴワットレポート

映画とか、特撮とか、その時感じたこととか。思いは言葉に。

ちょっとガーリィレコードチャンネルについて語らせてほしい

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ここ数ヶ月、ガーリィレコードチャンネルにすっかりハマってしまった。

 

未だにYouTubeの隆盛には慣れていないため(ひたすらテキストを読む方がどうしても性に合っている……)、いわゆるYouTuberについては全くカバーできていない。VTuberになるともっと酷くて、無知の極致である。こうやって、歳をとるにつれ流行りのメディアを追いかける余裕も精神力も無くなっていくのかと思うと、哀しくなってしまうのだけど。

 

そんなお粗末な状況ながら、ガーリィレコードチャンネルにだけはすっかり夢中だ。彼らのチャンネルの説明には「YouTuberではないです!毎日ホームビデオあげてるだけです!」と記載されているが、まさにその「ホームビデオ」が抜群に面白く、ついつい動画を観ては爆笑してしまうのだ。

 

そんなチャンネルについて、ちょっとだけ語らせて欲しい。

 

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 テレビ的にはほぼ無名の芸人4人が、YouTubeで人気を博している。9月中旬時点でチャンネル登録者数は60万人超。11月には日本青年館ホールでの単独イベントも控えている。

 「ガーリィレコードチャンネル」のメンバーは、お笑いコンビ・ガーリィレコードの高井佳佑、フェニックス、そして同期芸人の秋山太郎と雨野宮将明の4人からなる。藤原竜也や Mr. Children桜井和寿のモノマネ、アニメやゲームをネタにした動画などで注目されるようになり、現在は4人が食事をとったり、ウレタン棒を振って遊んでいるゲーム「気配斬り」など、ただ遊んでいるように見える、無邪気な「ホームビデオ」感のある動画が中心だ。高橋一生や松坂桃李らがファンを公言しており、先日は『しゃべくり007』や『嵐にしやがれ』(共に日テレ系)にも出演を果たした。

ガーリィレコードチャンネル、YouTubeで人気の「気配斬り」はよしもと本社のゴミ捨て場から生まれた!?|日刊サイゾー

 

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初めて観た彼らの動画は、記憶が確かなら『海馬の達人』である。

 

私が『遊戯王』を愛して止まないことは当ブログでも何度か触れてきたが、この動画は、同作の人気キャラクター・海馬のモノマネを盛り込んだリズムネタだ。とはいえ、「ネタ」と書いたものの、それは決して「披露」するニュアンスで撮られたものではない。仲の良い4人組がただノリよく遊んでいる、その域を出ないのである。

 

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面白い動画を逐一説明するのも野暮なので、『遊戯王』が分かる方にはぜひ一度観ていただきたい。最高にくだらない代物である。もう何度繰り返し観ただろうか。

 

人気のYouTuberの動画を観てみると、その多くがしっかり作り込まれている。まるでバラエティ番組そのものを作るように、企画から撮影、字幕を付けて編集し、それをアップロード、SNS等を活用して宣伝するところまでが一連の流れになるのだろう。考えただけで気が遠くなる。書いてすぐにアップできるブログの、なんと気軽なことか・・・。

 

そういった総合的な精度が追求された動画は、それこそ、テレビを取って食ってしまうのかもしれない。YouTubeであれば、広告を紐づける都合はあるものの、テレビと違いスポンサーはなく、ある程度自由に発言・主張することも許される。前述の通り、この界隈に詳しくはないが、構造として盛り上がるのは何となく分かる。毎日のように動画をアップする人気YouTuberの方々は、おそらくそれなりに過酷な毎日を送っているのではないか。素直に凄い。

 

閑話休題。ガーリィレコードチャンネルは、まさに「ホームビデオ」だ。その多くが、編集を加えられていない。思い付きのような悪ふざけや遊びを、一発撮りで動画公開にまで持っていく。字幕も無ければ、定型の挨拶も無いし、チャンネル登録を呼びかけるコーナーも無い。「ホームビデオ」以上に的確な表現は無いだろう。

 

例えばこの動画。『差し入れ缶つま争奪戦!!』。

 

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仲の良い4人組が差し入れでもらった缶つまを奪い合うだけの動画なのだけど、一発撮りの9分超えでここまで面白いのは驚異的である。なんでこんなに固唾を飲んで見守ってしまうのか。何より、4人それぞれのキャラクターが驚くほどに立っているのが強い。

 

上の『差し入れ缶つま争奪戦!!』のサムネを使って、左から順に、メンバーを紹介する。

 

・雨野宮将明

同チャンネルの遊撃隊。状況に応じて的確な面白さを発揮する。鋭いツッコミも、絶妙なボケも、双方こなせるのが強い。ほんわかしたビジュアルとは対照的に、実はかなりの策士。歌が上手い。デブ。

 

・秋山太郎

ピュア&ナチュラル。つまるところの「癒し」担当。他3人のクセが強すぎることもあり、彼のプレーン寄りなキャラクターが清涼剤として存在感を放つ。持ちネタは「まいっちゃいますよね」。デブ。

 

・高井佳佑

同チャンネルの絶対的エース。藤原竜也やミスチルといった鉄板モノマネもさることながら、とっさのひらめきと応用力が尋常ではない。歌が上手い。デブ。

 

・フェニックス

ゲームマスター。彼の発案による遊び、ネタ、そして的確な撮影とツッコミが、このチャンネルを支えている。デブではない。

 

・・・といった4人によって繰り広げられる「なんでもない日々」が、ガーリィレコードチャンネルである。彼ら4人のキャラクターが面白く、かつ絶妙に噛み合っているため、「新しい家具を組み立てる」「寝転がりながら歌を歌う」「照明を取り付ける」といったしょうもない日常の風景が爆笑のクオリティに仕上がっていくのだ。ついつい、時間を忘れて観てしまう。

 

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いくつか動画をオススメしておきたい。

 

まず外せないのが、絶対的エース・高井によるモノマネだ。本人から公認されたという藤原竜也ネタは、鉄板かつ王道。チャンネル登録者数を増やす呼び水としても機能し続けていることだろう。

 

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また、高井のモノマネでいくとミスチルも忘れてはいけない。なんでこんなに面白いのか。シンプルに似ているのもそうだが、絶妙に誇張された桜井さんムーブが妙にツボってしまう。高井自身のミスチル愛が滲み出ているのも良い。私のお気に入りは『リハするミスチル』。

 

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また、3/4がデブで構成されているため、それを活かした(活かした?)デブネタ・食ネタも多い。『チーズフォンデブ』は、嫁さんに観せたら「吐きそう」という感想をいただいてしまった。

 

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そして、主に高井と雨野宮のふたりが歌唱力に長けているため、それを活かした歌ネタも豊富だ。これがまた、「普通に上手い」から困る。特にこの『デブクロ』は、途中でいきなりブーストがかかる勢いが素晴らしく、何度観ても声を上げて笑ってしまう。

 

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歌繋がりで挙げると、「歌っていたら」シリーズも鉄板。

 

パターンとして、雨野宮が気持ちよく歌っていたら後ろの部屋で高井が被せて歌い始めるというもので、パターン違いを観れば観るほどにテンドンの威力が増していく。雨野宮の「おい!俺の○○だろ!」というキレ芸、そして撮影するフェニックスの「いやお前のじゃねぇよ」という冷静なツッコミ、扉を開けた後の「・・・本物じゃねぇか」までの一連の流れは、様式美としてあまりに完成されている。(特に King Gnu『白日』のが好きすぎて毎日観てしまう)

 

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『ORANGE RANGEベストアルバムバトル』も好きですね。ラストの雨野宮によるツッコミは秀逸。

 

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といった感じで、彼らはいつも楽しくダラダラと遊んでいる。その「作り込まれてなさ」は、観れば観るほどクセになるのだ。

 

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などと色々と書き並べてきたが、彼らの動画の最大の魅力は、その妙な懐かしさ、そして、漂い続ける居心地の良さにあるのだろう。

 

どうしても、ガーリィレコードチャンネルを観ていると、大学生だった日々を思い出してしまう。いつものメンバーで誰かの家に集まり、寝転びながらしょうもない会話をして、思いついた精度の低いネタで盛り上がり、そうして夜が更けていく。あるいは、修学旅行の夜。必要以上にテンションの高い馴染みの面々が、無駄に誰かに絡みながら、くだらない時間を過ごす。

 

彼らの動画は、そんな過ぎ去りし日々を思い起こさせる。こういう「なんでもない」時間こそが、実は結構宝物だったりするのだ。「ホームビデオ」と称された一発撮りの動画は、その空気感を如実に再現していく。編集も無ければ、部屋も片付けられていない。生活感丸出しの環境で、仲間内での鉄板のやり取りや持ちネタが横行する。そんな「いつもの」空間は、定期的にYouTubeアプリのアイコンをタップさせる引力を持っているのだ。

 

今後も、彼らがアップするくだらない動画を観て、ほんの少しの哀愁に浸りたいものである。ガーリィレコードチャンネル、シンプルに、オススメです。

 

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