当ブログを読んでくださっている方の多くは、特撮作品に馴染みがある方だと思いますが、言うまでもなくそうでない方もいらっしゃいますので、こういう記事を書いています。タイトル通り、今このタイミングが、年に一度の「戦隊はじめ」チャンスです。
シリーズ第43作『騎士竜戦隊リュウソウジャー』は、2019年3月17日(日)9:30放送開始。
良かったら上の予告だけでも観ていってください。どんなテンションの作品かは、すぐに分かると思います。
私も特撮オタクを自認してからの方が人生長いのですが、この界隈はまあ色々ありまして。「戦隊シリーズなんて子供が見るものだろ~」から「ニチアサなぞ『特撮』に非ず」まで、濃淡様々な視線や意見が飛び交う訳ですよ。・・・といったことは一旦置いておいて、「週一でヒーロー番組を追っていくの、面白いですよ?」ということを書きたいのです。
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今やヒーロー番組も色々と事情が変わりまして、私が子供の頃とは大きく変化してきています。もちろん、戦隊ヒーローでいきますと、色とりどりの全身タイツな5人組が愛と平和と正義のために悪の怪人を倒して、最後にロボットが出てきて大迫力バトルがドーン!・・・という大筋は変わりません。ここは鉄板。近年ではこの型への反証を盛り込んだ変化球な作品もありますが、やはり基本の「キ」として伝統かつ様式美である、と。
そういう意味では、近年は変化球が続いたんですよね。「5人戦隊」という定番の型から大きく外しにきた『宇宙戦隊キュウレンジャー』や(その名の通り初期メンバーが9人)、異なるふたつの戦隊が一年間争い続けるといった『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』など、前述の「キ」をあえて避けた作品が続いていて。シリーズが長く続いてきたからこそ、こういう作品が生まれる。それが面白いところでもあります。
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そして、変化球があると、揺り戻しもある。「史上初の9人戦隊」や「未曾有のVS戦隊」を受けて、新たに始まる『リュウソウジャー』は、まさに「キ」を踏襲する王道路線の作品。多くの人にとって馴染み深いパターンを土台に、しかし現代型に再調整された明朗かつド派手な活劇が繰り広げられることでしょう!(まだ本編は始まっていないのですが、事前の予告や各種情報を参考に書いてます)
そんな、「日曜朝にふさわしい、明るく元気なヒーロー活劇だよ!」という文句で締めても良いのですが、せっかくなのでもう少しオタク目線でダラダラと書いてみます。
まずもって注目は、恐竜モチーフですよね。私もバッチリ世代な『ジュウレンジャー』や、後年の『アバレンジャー』、そして『キョウリュウジャー』まで、恐竜モチーフというのは戦隊シリーズにおいては周期的に採用される人気要素。言うまでもなく恐竜は男の子を中心に子供たちに絶大な人気を誇るので、『リュウソウジャー』もすでに番組放送前から強力な魅力を有している訳です。
しかも、恐竜とプラスして騎士ときたもんだ。西洋の騎士、甲冑のモチーフ。これもまた「かっこいい」を喚起するには十二分な要素。シルバー多めのマスクもスマートながらゴージャスで。ビジュアルの「当てにきてる感」が近年でも随一ですよ、今年は。
そして、こちらも定番要素のロボットなんですが、俗に言う「箱タイプ」を避けてきたのが面白いですね。つまりは、レッドが顔と胴体、他の4人が両腕と両脚、さあ合体、というのが同シリーズの歴史の中でも割かし多い訳です。直方形の箱が合体していくイメージですね。
今年は、メインとなるティラノ型のロボが単身で変形して、基本はこれで完成。そして、固有のジョイントによって他メンバーのロボットを武装していく、と。1+2の構造は『キョウリュウジャー』と同じですが、腕や脚に自由に組み替えていけるのは『キュウレンジャー』らしくもあったり。ロボの顔ごと変わる武装は『ニンニンジャー』でもそうでしたね。そんな、過去の挑戦の「いいとこどり」な感じなんですよ。まさに「当てにきてる」。
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こちらがレッド単体ロボ。単体で活躍、というと『ゴーバスターズ』が印象的でしたね。特徴は、プロポーションの細さ。予告映像からも分かるように、従来よりスピーディーなアクションを披露してくれそうで、楽しみです。
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サムネがプラモ(ミニプラ)のものなのでDX玩具とは異なりますが、他メンバーのロボを武装すると、こんな感じ。ジョイントは膝あたりにもまだあるので、発想しだいでどんな合体も可能、という、知育玩具的な性格もあるんですよね。あと個人的には、昔ハマった『ゾイドブロックス』を思い起こしたり。
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近年スタンダードになった「アイテム収集型の玩具展開」ですが、今年は「リュウソウル」というものを集めることに。単体で人形っぽくもなる、鍵に近い玩具ですね。『ゴーカイジャー』のレンジャーキーを思い出します。先のロボットのように、これを使用することで、リュウソウジャーの面々も様々な武装が可能になる、という設定。
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そして、パイロット監督をつとめるのは上堀内佳寿也監督。長年、仮面ライダーの現場で助監督をされていた方で、 2016年の『仮面ライダーエグゼイド』で本編監督デビュー。その後も、映画やVシネマを含め、『ビルド』『ジオウ』と仮面ライダーの現場が多かったのですが、今回まさかの戦隊へ。しかも立ち上げを含めたパイロット監督。東映における若手のホープな立場にあられる方なのです。
そして、メインライターは山岡潤平氏。東映特撮初参戦で、テレビドラマを多く手掛けられていた方。『エグゼイド』や『ビルド』など、近年は特撮未経験の方を起用するパターンが多く、こちらも楽しみですね。
以上を簡単にまとめると、今回の『リュウソウジャー』のポイントは、大きく3つ。①変化球からの揺り戻しとしての王道戦隊、②シリーズ過去作の「いいとこどり」な豪華さ、③王道を作る新風スタッフ陣の挑戦。まさに温故知新ですよ。戦隊シリーズの王道の型を継承しつつ、随所を現代型にアップデート。「当てにいく」クレバーな側面と、それを作る戦隊初参戦の監督&脚本家。初めて本作に触れる人には、その完成された型の魅力を。シリーズ継続視聴者には、王道という土台の上で感じられる新風を。良い感じのバランス感覚。
主題歌も良いですねぇ。もうこの一曲が作風を象徴している。サビのティンパニが素晴らしい。
また、近年ではキャスト陣がSNSで交流するのが常になっておりまして、大人のファンからすれば、そういう盤外な魅力もありますね。キャストの演技力が一年間でメッキメキと上がっていくのも見物ですし、そんな撮影に励まれる様子をSNSで知れるのも面白いです。こういう楽しみ方は現代ならではな感じ。
特にレッド役の一ノ瀬颯さん。21歳の新人俳優で、大学の入学式でスカウトされた逸材とのことで、どんな演技が観られるのか楽しみ。
『リュウソウジャー』レッドに新人・一ノ瀬颯を抜擢❗【📸写真追加中】https://t.co/KsOqHM4fOf
— ORICON NEWS(オリコンニュース) (@oricon) February 6, 2019
「正義に仕える5本の剣❗」決め台詞とともに色鮮やかな恐竜の力を身にまとう騎士たちが、縦横無尽に敵をなぎ倒す⚔#リュウソウジャー #スーパー戦隊 #nitiasa #ニチアサ #リュウソウジャー #一ノ瀬颯 pic.twitter.com/xzzmroOA92
そんなこんなで、ざっくばらんと、『リュウソウジャー』への期待を書き連ねてみました。もちろん、今や東映特撮ファンクラブ等で配信もある訳ですが、それでもやっぱり戦隊やライダーというのは、「一年間をリアルタイムで追いかける」のが醍醐味だと思っています。
「オススメの作品は?」と聞かれたら、まずは「今やってるやつ」と答えるようにしていますが、後で一気に観るのと年間かけて視聴するのとでは、やっぱり感じ方とかが違うんですよ。一週間の間に、色んな感想をSNS等で読んだり、反芻したり、考え込んだり、考察したりして、そしてまた日曜に臨む。そんな生活も結構楽しいですよ、と。世に無限に感想が溢れて、無限に意見交換したり盛り上がったり、そうして「体感」できるのは、リアルタイムの「今」だけなんです。
奇しくも先日まで『トクサツガガガ』のドラマをやっていたこともあり、「特オタ」という単語の認知度もいくらか上がっているんじゃないでしょうか。アクションに胸を躍らせるも良し、キャストを追うも良し、玩具を収集するも良し、物語を堪能するも良し、エンディングのダンスを一緒に踊るも良し。今や一年間放映する実写作品は少ないのですが、だからこそ、コンテンツとして色んなフックを持っているので、入り口は沢山ありますよ、と。
果たしてこうやって脈略なく書いているのが誰かに届くのかは分かりませんが、改めて、『騎士竜戦隊リュウソウジャー』は、2019年3月17日(日)9:30放送開始です。「戦隊はじめ」、しませんか?
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