ジゴワットレポート

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感想『仮面ライダージオウ』第43話「2019: ツクヨミ・コンフィデンシャル」ZI-O signal EP43

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『仮面ライダージオウ』第43話は、諸田監督&毛利脚本による、「アナザージオウⅡ編」の後編。3話構成のクライマックス。ディケイドを含めた4大ライダーとアナザーライダー軍団が激突する、映像的にも豪華な回でした。スウォルツの目的を明かしつつ、アナザーディケイドを匂わせて次回に引き、予告ではまさかのアクア登場。クライマックスに向けて畳み掛けてきた感があります。

 

そして、今回をもって本作における毛利さん担当脚本回が終了とのこと。お疲れ様でございました。全体を追ってみると、綺麗に「冬映画」「夏映画」制作時期だけを毛利さんにバトンタッチした感じですね(井上脚本は例外として)。直近2年は大森プロデューサーとのタッグでひとりの脚本家が全話を担当するパターンだったので、今年は脚本家ごとの色の違いも楽しめた一年だったなあ、と。ここから最終回までは、流石にメインである下山脚本で締めかな。

 

 

ということで、『仮面ライダージオウ』の感想を綴る「ZI-O signal」(ジオウシグナル)、今週もいってみましょう。

 

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スウォルツの真意、『ジオウ』の構造

 

終盤に向けてその狙いを明らかにしたスウォルツ。なんと、別時間軸から現れた存在ということで、いきなり『ジオウ』の設定における世界観が広がった印象がありますね。「オーマジオウ未来」とか「ゲイツリバイブ未来」とか、そういうのとは全く別次元に存在する、スウォルツら王家が生きる歴史(便宜上、スウォルツの出身地を「スウォルツ時間軸」、こちらの世界を「平成ライダー時間軸」とする)。ツクヨミも、この別の時間軸からの不本意な来訪者、とのこと。

 

以下、スウォルツがもったいぶりながら説明してくれた内容のまとめ。

 

・時間を止める力は王家にのみ引き継がれてきた
・オーラとウールに時止めの能力を与えたのはスウォルツ
・この世界とは別の時間軸(スウォルツ時間軸)からやってきた
・次の王に選ばれたのはスウォルツの妹であるツクヨミだった
・スウォルツはツクヨミの記憶を奪い、別の時間軸(平成ライダー時間軸)に追放した

 

スウォルツ視点の時系列で並び替えてみると、おそらくこういう感じだろうか。

 

①「スウォルツ時間軸」の王家であるスウォルツは強大な力を有していたが、次の王に選ばれたのは妹であるツクヨミだった。②スウォルツ、王に選ばれた妹の記憶を消し、「平成ライダー時間軸」へ追放(「まさか生きているとは思わなかった」の台詞から、勝手に野垂れ死ぬくらいを想定していたと思われる)。③その後、「平成ライダー時間軸」へ渡り、ソウゴが乗ったバスを襲撃。④幼少期のソウゴに魔王になる思想を植え付ける。⑤ウールとオーラを「オーマジオウ以外の王を擁立する」とたぶらかし、自身が王になるために活動を始める。

 

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最初に観た時は「そもそもツクヨミから力を奪うくらいなら最初からそうしておけば良かったのに」とも思ったのだけど、再見してみると、今回の「力を奪う」に至った流れはスウォルツとしても偶然の産物で、タイミング的にちょうど良かった、ということなのだろう。当初は、王に選ばれなかった嫉妬心から妹の記憶を奪い、別の時間軸へ追放。そのまま有耶無耶になってしまえばいい、くらいの感じだったのかもしれない。

 

しかし、その後「平成ライダー時間軸」でタイムジャッカーとして活動を開始すると、偶然にも追放したはずの妹がレジスタンスとして戦っており、果てには2018年で過去のオーマジオウと接触するという、自身の目的に近いところをウロウロする始末。更には、封じ込めていたはずの(?)時を操る能力まで復活したとなれば、もう見過ごすわけにはいかない、と。

 

・・・などのスウォルツとツクヨミに関する大筋は判明したのですが、肝心要の「タイムジャッカーとしての目的」がまだちょっと不明なんですよね。オーラやウールはスウォルツの口車に乗せられていた感じらしく(このふたりが「スウォルツ時間軸」「平成ライダー時間軸」のどちら出身なのかも気になるところ)、次回からは呉越同舟でソウゴたち側につきそうな流れですね。対するスウォルツは、案の定、自身が王になると言い始め、アナザーディケイドのライドウォッチを獲得。

 

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彼の当初の目的から考えると、「スウォルツ時間軸」における王になる(第一候補であるツクヨミを追放することで繰り上がって王位を継承する)がメインのような印象を受ける。もしかしたら、彼はすでに「スウォルツ時間軸」における王なのかもしれない。そして、別時間軸への侵略を開始し、そこでも王になろうとしている、とか。もしくは、地元の時間軸での王位継承を更に絶対的なものにするべく、別時間軸でのパワーアップを目論んでいるのかもしれない。

 

そうなると、やはり一周して着地する疑問点は、「なぜソウゴをオーマジオウに仕立てるような行動を取ったのか」、である。タイムジャッカーとしての活動(アナザーライダーを生み出してジオウと戦わせる)は、敵として立ちふさがることで結果的にソウゴとレジェンドと邂逅させ、累計20のライドウォッチを継承させる意図があったのかもしれない。これもまた、「ソウゴをオーマジオウに仕立てる」ための行動ならば、筋が通る。

 

ここをストレートに考えるのなら、「オーマジオウの力を最終的に自分に取り込もうとしている」とか、そっちの方向だろうか。つまりは「耕作」ですよね。自身の養分とするべき極上の魔王を育て、最終的にそれを収穫する。バスジャックで種を蒔き、アナザーライダーを差し向けて水をやる。『ジオウ』の物語の全体構造は、「別時間軸からの侵略者との戦い」という辺りに落ち着くのかもしれない。それも、「王になる」者同士の戦い。

 

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以前の感想でも書きましたが、「作られた魔王」というアプローチこそが、広義の改造人間なんですよね。いかにも「仮面ライダー」。別時間軸の人間が、自分の都合のためだけに少年を魔王に仕立て上げる。そういうオチだったら、常磐ソウゴという人間は、心底報われないなあ、と。まあ、まだまだ情報が出揃ってない感じもあるので、夏映画も含めて、全体構造がそろそろ見えてくるでしょう。

 

ただ、少し残念だったのが、今回の真相明かしが「改変された2019年」で行われてしまったこと。おそらく残りの尺を考えるとこれが真相なのだろうけど、これを「改変された2019年」という舞台でやってしまうと、「本来の2019年」には別の背景があった可能性が僅かながら残ってしまうんですよね。まあ、スウォルツは今回の歴史改変を仕掛けた側なので、その影響を受けていない(=喋っている内容は「本来の2019年」における真実)という解釈だとは思うのだけど。

 

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急ごしらえの4人体制

 

複数の仮面ライダーが一気に並んでの変身は、いつだって高まりますね。近年だと、『エグゼイド』でのクロノスが登場した回とか、『ビルド』の終盤に二度ほどあった4人同時変身とか。『仮面ライダー4号』や『仮面ライダー大戦』では作品をまたいでのパターンもありましたね。平成ライダーはとにかくベルトが歌ったり叫んだりするので、様々な音声がごちゃごちゃになる、そのカオスこそが好き。

 

この4人ライダー、ゲイツだけが歴史改変の影響を受けており、尚且つバカ正直な性格なので、コントのようなやり取りが面白かった。士の「だいたい分かった」に正面から「説明しろ!」と迫るシーンには爆笑してしまったし、戦いながらのウォズとの会話にもキャラクター同士の旨味が生きてましたね。改変解消後の、ふたりが互いに胸を叩きあうカットにもにんまり。(そしてこの改変解消、改変中の記憶がそのまま上書きされたみたいですね)

 

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ディケイドにはカメンライドしてもう少し活躍して欲しかった感もあるけど、すでに画面の物量が臨界点レベルだったので、あえて抑えたのだろうか。海東が乱入してきても、「お前、何を考えてる!?」とならずスムーズに戦闘に移行する辺り、士も海東のサイコっぷりをよく理解しているよなあ・・・。

 

そんなディケイドも、時止めの前に敗れる。さて、次回のアナザーディケイド、「他のアナザーライダーに変身する」はアナザージオウがやってしまったので、どういう固有能力を披露するのだろうか。「単にめちゃくちゃ強い」なのかな。グランドジオウに対抗して、アナザーじゃない本物のライダーを召喚して操ってきたりしたら絵が派手で面白そうだけど。

 

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平成ジェネレーションズANOTHER

 

アナザーライダーの大集合、まさかアナザークウガまでいるとは・・・。ソウゴたちが例の城に駆けつけた際に、前もって綺麗に整列している辺り、ちょっと可愛くて微笑んでしまいました。

 

そして、次回予告のアナザーディケイドとアナザードライブで、遂に全平成ライダーのアナザーがコンプリート。素晴らしい。いや、実際、何体かは出てこないと予想していた・・・。後の冬映画とか、そのくらいでやっとこさ揃ったら良いな、くらいに思っていた。まさか、放送中の冬映画やスピンオフ等を縦断しながら、結果的にリアルタイムで揃えてしまうとは。数年後、大戦映画とかで「アナザー1号」とか登場しそうですよね。直近だと、今度の冬映画で「アナザー(令和の新ライダー)」とか。

 

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対するソウゴたち。グランドジオウ・ゲイツリバイブ・ウォズギンガはアナザーの縛り(対応するレジェンドの力がないと倒せない)を超える能力を持っているけども、そうじゃないディケイドはどうするんだろう・・・ と、思っていたら、普通にスラッシュで撃破していた。ネオディケイドとしての力なのか、単にアナザー軍団が再生怪人として固有能力を失っているのか。あと、細かいところですが、今回のアナザーライダーは身体の年号が全て2019表記の模様(2019年に発生したから)。凝ってますねぇ。

 

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あまりにも可哀想な加古川飛流

 

「お前のせいで俺の人生はめちゃくちゃになった!」とソウゴを相手に叫ぶ飛流。確かに、ソウゴとふたりだけが生き残った事故が彼の人生を一変させてしまったのだけど、別にソウゴのせいじゃないんですよね。完全にスウォルツのせい。でも、おそらくスウォルツに言いようにたぶらかされて、「ソウゴのせいで事故に巻き込まれた」認識のままなのでしょう。

 

その点、今回の「アナザージオウⅡ編」、スウォルツが飛流を口車に乗せて偽りの王に祭り上げるくだりが絶対にあったと思うのだけど、それがほとんど描かれなかったのはちょっと残念。飛流くんの認識だと、「家族を事故に巻き込んだ原因である常磐ソウゴと戦い」「敗北し」「追い打ちかのように他でもないソウゴに情けをかけられ」「リベンジのために新たな力を貰って再起するも」「またもや敗北し」「しかも自身が傀儡に過ぎなかったことを告げられ無残に使い捨てられる」。

 

こりゃあ、あまりにも可哀想だ・・・。最後までソウゴに責がないことすら知らないままとは。

 

対するソウゴは「時間を書き換えるなんで間違ってる!」と主張するのだけど、これが夏映画予告にもある「俺がみんなからライダーの力を奪ったってことじゃないか!」とリンクしてくるのかなあ。他でもないソウゴが、ウォッチを集めながら正史を変えてきてしまっていたことに気付く、と。本人が意図しないところで、めちゃくちゃ魔王ムーブやってました、というやつですね。

 

さて次回、まさかの仮面ライダーアクアが参戦。このままスウォルツがラスボスなのか、もうひと捻りあるのか。そして、映画との構成上のリンクはどういう形なのか。そして、次の仮面ライダーの発表まで、あと2日!

 

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