ジゴワットレポート

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半年ぶりにマクドナルドを食べたら涙が止まらなかった

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昨年の秋から半年、マクドナルドを食べていなかった。

 

理由はダイエット。娘が物心つく前に、顔はともかく体くらいは「かっこいい父親」でありたい。結婚太り以降たるみっぱなしだったお腹を何とかしようと、思い切ってマクドナルドを断った。

 

私にとってマクドナルドは、一種のソウルフードだ。移転前のブログでも度々書いていたが、マクドナルドが本当に大好きでたまらない。長年、ほぼ週一のペースで食べてきた。

父親が出張で不在の時、母親が「マクドナルドに行こっか」と言うと兄弟で歓声が上がった。就活の時はマクドナルドのコーヒーを飲みながら履歴書を何枚も書いた。結婚前の嫁さんと遠出する時に、高速インターの近くにあるマクドナルドをよくドライブスルーで利用した。

他のどんな外食チェーンより、マクドナルドへの思い入れが強い。

 

しかし、ダイエットをするとなると、話は変わってくる。マクドナルドほどカロリーの高いものはない。

「独身時代の体重に戻るまで、マクドナルドをやめよう」。そう誓った。それは、約15キロの減量を意味していた。

 

マクドナルドだけではない。あらゆるお菓子を断ち、職場で頻繁に飲むコーヒーは必ずブラックにした。ウォーキングを継続し、時間を作って車より徒歩で移動することを心がけ、冬場ということもありとにかく野菜山盛りの鍋を食べた。

消費カロリーを増やし、摂取カロリーを減らす。ダイエットの知識に乏しい自分にとって、やれるのはそれだけだった。半年間、ひたすらにそれをやった。

 

これまでどれだけ、体のことに気をつかっていなかったのだろう。それが如実に結果に現れた。自分でも驚くスピードで体重は落ち始めた。

一度落ち始めると、とにかく楽しい。食事制限も苦にならないくらい、達成感があった。

 

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しかし15キロはとにかく長い道のりだった。

 

元々マクドナルドを嫌っていた嫁さんだったが、私と付き合ってその美味しさに目覚め、一緒に食べることが多くなっていた。そんな嫁さんも、一緒に、マクドナルドを我慢してくれていた。

先週、独身時代の体重まで残り1キロを切った。ついにここまできた。スーツもジーパンも全て買い直して出費がかさんだが、嫁さんは喜んでそのお金を出してくれた。そんな嫁さんが、体調が悪くなって横になった。

単なる風邪だった。とはいえ「今日は夜ご飯作るのサボっていい?」とのことだったので、快諾した。私がテキトーに冷蔵庫の中のもので作るか、お弁当でも買ってくるよ、と。

 

その時嫁さんがポロっと言った。「マクドナルド、食べたいね」。分かる。体調が悪い時ほど、ジャンクなものは旨い。

 

目標体重まであと約1キロ。まだマクドナルドとの約束を果たせる結果まで届いていない。しかし嫁さんが食べたがっている。1キロだ、どうせ1キロだ。このペースなら1キロくらいどうせ痩せられる。私だって食べたいのだ。

 

すると、嫁さんが言った。「やっぱりやめよう、あと1キロ、頑張ろう、ここまできたんだから」。ありがとう、もう少しで自分が折れるところだった。「そうだよね、なんかテキトーに炒め物でも作るよ。我慢しよう」。

 

そして今朝、目標体重に達していた。

体重計を夫婦で覗き込み、小数点第一の値がチラチラと揺れ動く緊張感。ピコっ!確定の電子音はまさに福音であった。

娘を連れ家族3人で買い物をした帰りに、マクドナルドのドライブスルーに寄った。もうこの時点でじんわりときていた。マクドナルドだ、私はマクドナルドに来ている。

 

春だ。てりたまの時期だ。新作のバーガーは出るたびに必ず食べていたが、この秋冬は十数年ぶりにそれをサボってしまった。

王道のてりたま。ポテトとコーラのセット。この2つは麻薬コンビだ。更にナゲットを追加。チキンナゲットには何もソースを付けないのが私のスタイルだ。

 

家に帰り、袋を開けた。紙袋の中からムワッと香る、あの匂い。カロリーの匂いだ。今からジャンクを食べる、体に害悪を叩き込む。その興奮がたまらない。

ポテトをひとつかみ、ほおばる。噛みながら、コーラを流し込む。コーラが喉を通り過ぎた時、私は泣いていた。この味だ。これが、ずっと人生と共にあった、マクドナルドだ。

 

ナゲットを食べる。ジューシーな鶏肉から滲む肉汁と連動するかのように、涙が出て止まらない。今私はマクドナルドを食べているんだ。こんなに嬉しいことがあるだろうか。

てりたまのソースで口周りを汚しながら、プルプルの卵にかぶりつく。ソースでコーティングされたレタスの芯の部分が甘い。口の中にぐちゃぐちゃに放り込まれたハンバーガーを、コーラで一掃するあのカタルシス。

 

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ありがとう、マクドナルド。私はまた君に出会えた。この体重を維持するために以前より食べる頻度は減るかもしれないが、君との付き合いは一生無くならないだろう。

 

そして、ダイエットに協力してくれた嫁さんにも、この場を借りてお礼を言いたい。いつも、ありがとう。

 

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