『仮面ライダージオウ』第10話は、柴崎監督+毛利脚本のオーズ編後編。初回からずっと下山脚本だった『ジオウ』は、このオーズ編で毛利脚本へ移行。そしてどうやら次回の鎧武編も引き続き毛利脚本とのこと。
というのも、声を大にするほどの違和感ではないのですが、やはり下山ワールドで熟成されてきたソウゴたちと今回の彼らの描き方には、若干のブレを感じるところ。こういうローテーションは初期設定を意識して振り返るパターンが多いので、ソウゴがやたら魔王に執着したり、ゲイツがソウゴへの不信感を募らせたりと、「振り出しに戻る」印象がある。とはいえそれは、「なあなあ」な関係に収まらない縦軸のドラマにも発展しうる流れなので、主人公サイドを離れたゲイツくんが今後どういう流れで再合流に至るのか、楽しみなところ。
ということで、『仮面ライダージオウ』の感想を綴る「ZI-O signal」(ジオウシグナル)、今週もいってみましょう。
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アンクがいなくても
10話で印象深かったのは、やはり国会議員として活躍していた火野映司。ライブラリ映像を用いたライダー消失シーンも描かれ、贅沢なレジェンド出演でした(ただでさえ不発だったタトバキックだけど、あのシーンは画が派手だからバラエティとかでもよく使われるのよね・・・)。ハイライトとしては、映司自身が『オーズ』という作品の総括テーマを語るシーン。「ひとりじゃできないことがある」「手をつなぐ」。それは、『オーズ』にて当の映司がアンクと関わって得た気付きそのものだ。
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アナザーオーズが発生したことで、オーズの歴史は改変され、おそらくグリードという存在も消失している。映司は、「助けられなかった命」という傷を負いながらも、国会議員として多くの人と手をつなぐ道を選んだ。アンクに出会わなくても、『オーズ』と同じ答えに辿り着く。それを運命の巡り合わせというエモさに捉えるか、アンクがいなくても辿り着いてしまった若干の本編否定と捉えるかは、意見が分かれるところだろう。まあ、「否定」というと言葉が強いが、原典至上な考えだとそこに惜しさのようなものを覚えてしまうかもしれない。
個人的には、レジェンド出演&サービス込みな塩梅でエモさ寄りなのだけど、こと『オーズ』についてはこのエモーショナルな関係性が強みなので、色んな感じ方をした人はいるだろうなあ、と。ただ、映司がチラッと議員バッヂに目をやるシーンはアンクを模した赤い羽根を見ているようにも取れるし、終盤のポケットに手を突っ込む立ち振る舞いもどこかアンクっぽいし、安定の「渡部秀オーズ愛炸裂」な感じであった。
まずは、火野映司役の渡部秀さん。
オーズへのこだわりは、アタマからオシリまでマルッとありました。アタマ。それは、衣装合わせ。
国会議員という役をどのように見せるか考えているときでした。
もちろん、スーツを着れば、それだけで成立はしたかと思います。
けれど、”火野映司”が着る衣装ということで、スタッフ一同、アタマを悩ましていました。そのとき、渡部さんが、「赤い羽根をつけたい」と提案したのです。
もちろん、オーズの視聴者の方でしたら、その意味するところは即座にわかるかと思います。
と、同時に。国会議員さんがつけるモノの象徴として、赤い羽根はまったく違和感がありません。
オーズファンの方々を意識しつつも、ジオウとしての世界に不自然にならないように。そんな絶妙な提案だったのです。
しかし、国会議員である彼がどんなに手を伸ばして誰かと助け合っても、アナザーライダーが歴史を改変し、その存在権がジオウに奪取された今となっては、永久にアンクと手をつなぐことはできないんですよね。なんとも物悲しいというか、一周して実に『オーズ』らしい息苦しさ。
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オーズアーマー誕生!
そんな歯がゆいエモさが炸裂するオーズの力を受け継いだジオウ。オーズアーマーは、まさに「アーマー」と言うべきゴテゴテ感があって良いですね。頭部の赤、胸部の黄、脚部の緑をそれぞれスケールアップすると、自ずと同じコンセプトでデザインされたであろうスーパータトバに似てくるのが面白い。
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また、ボーイズトイ玩具のオーズアーマーをゲイツが着ると、まるで「タジャドルがタトバを装着した」的な妄想炸裂な色合いになるようで、これはこれでめちゃくちゃ良いですね。
【商品情報】
— 仮面ライダーおもちゃウェブ公式 (@bandai_ridertoy) November 9, 2018
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ただ、アクション面ではちょっと物足りなさもあったかな、というのが本音。バッタの脚力表現か、デカい図体をワイヤーで跳ばすのは面白かったけれど、もっと各部位の特徴を生かしたアクションも観てみたかった。トラのクローが巨大化して遠隔で削り取るとか、タカのアイで敵の動きを予測して回り込むとか、そういうの。今後オーズアーマーの出番が多ければ、そういうバリエーションも観られるのかな。
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ソウゴという人間の不気味さ
ソウゴが王様になりたいのは、生まれた時からそんな気がしていたから。またえらいフワッとした動機を持ってきたな、という気もするけれど、面白いのは何となくそれを受け入れてしまえる彼の人柄が確かにあるということ。
何度もこの感想連載で触れているけども、最初は突拍子のなかった「王様になりたい」が、ソウゴの浮世離れかつ達観した立ち振る舞いでどんどん肉付けされている印象があるんですよね。ソウゴという人間を少し理解できたと思ったら、そこから斜め上の言動が飛び出したり、他者に対して物腰の軟らかい姿勢を見せておきながら、いつの間にか周囲を自分の信念で見事に振り回していたり。「この男、底が見えない・・・!」というやつ。これ、一歩間違えれば共感もへったくれもない嫌なヤツに映りそうだけど、個人的には現時点ではかなり上手くいってるんじゃないかと。
良い意味で、ソウゴという人間が分からないというか、不透明なんですよね。今回の、黎斗に対する「王になったあと、どうするの?」な詰め寄り方は、観ているこっちがヒヤヒヤする緊張感だったし。いつどこにソウゴという人間のスイッチがあるか分からないし、自身の目的のためなら容易く敵の軍門に下って仲間をボコったりする。なんとも不気味だ。でも、その不気味さが面白い。これまでの平成ライダーでは見たことが無かったキャラクターに成長しつつある。
それでいて、「民」や「王」といったワードを用いてはいるものの、主張の根っこ自体は「人々の愛と平和のために戦うヒーロー」なんですよね。結局、根幹はドがつくほどストレート。不気味かと思えば、こうやって直球も投げてくる。
そんな、「どこにどう転ぶか分からない・予測がつかない」という辺りが、作中の「もしかしたら彼がオーマジオウという魔王になるかもしれない」という最大のテーマとリンクする訳ですね。そして、その「振り回された」被害者とも言えるのが、今回のゲイツくん。中々、ソウゴへの信頼が安定しない。てっきり10話あたりではもう「こいつが魔王になるはずがない!」とか言ってそうだったのに、引っ張るなあ。楽しみ。
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タイムマジーンの活躍
タイムマジーンの玩具が発売されるので、しかもオーズライドウォッチも付いてくるので、販促しない訳にはいかない。とはいえ、自分はこういった「CGCGしたCG」って、結構好きなんですよ。海の向こうの技術ではもはや実景と見分けるのが難しいCGもあるけれど、毎週制作のテレビドラマでそれは難しい。しかしだからこそ、いかにもCGっぽい質感の巨大物が暴れる感じが、なんかこう、好きなんですよね。ミラーモンスターのおかげでこういう好みになったのかな。
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そしてまさか、キャッスルドランが改造されて出てくるとは・・・。以前のイグアナといい、大型玩具が何の前触れもなく出てくるの、ビビりますよね。当時キャッスルドランは商業的に大苦戦を強いられた玩具で、放送後のドンキホーテでは三桁に値下げされて売られていた記憶があるけれど、またこうやってキバ10周年のタイミングで拝めたのはありがたかったですね。
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キャッスルドランは何かとそういった不遇面が取りざたされるけど、本当に可哀相なのはシュードランなんですよね。
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冬映画続報
さて、本編の話とはズレますが、冬映画の話。続々と情報が解禁され始めてきました。
仮面ライダーはフィクション?「平ジェネ」予告とあらすじ解禁、電王らしき後ろ姿もhttps://t.co/csrtMYpQWg
— 映画ナタリー (@eiga_natalie) November 12, 2018
#平ジェネ #nitiasa #仮面ライダービルド #仮面ライダージオウ #仮面ライダークウガ #仮面ライダー電王 pic.twitter.com/TBMwULgV6Q
この予告に関する私の感想は、こんな感じ。『ディケイド』の頃の思い出も含めて。
ディケイドのテレビシリーズ後半や夏映画で昭和ライダーが参戦したのが当時個人的にすごく残念で、それは昭和が嫌とかそんな話ではなく、ディケイドには「平成ライダー総決算」を求めていた自分がいたので、クウガ以降の10ライダーのみでまとめて欲しかったのよね。
— 結騎 了 (@slinky_dog_s11) November 14, 2018
そういう意味では、今度の冬映画(フォーエバー)は実は史上初?の「平成ライダーのみ総決算映画」になりそうな感じがあって、そこはすごく楽しみではある。10年越しの念願が叶う感覚。背後爆発が横一列並びではなくバラバラに立っているのが個性豊かな平成のメンツっぽくて、そこは期待が高まる。
— 結騎 了 (@slinky_dog_s11) November 14, 2018
反面、「仮面ライダーをメタ的に扱う」というあらすじが果たして綺麗にまとまるのか、そこに対する怖さもすごい。ハラハラする。
— 結騎 了 (@slinky_dog_s11) November 14, 2018
これまでのライダー映画で歴史がイジられる時はその発端の多くが1号や2号の話だったので、クウガの遺跡がそのポジションっぽく映るあの予告は、「ついに平成シリーズもここまで年を重ねたのね......」という謎の感慨があった。約20年だもんなあ。長いなあ。
— 結騎 了 (@slinky_dog_s11) November 14, 2018
冬映画の予告で良かったのは、ディケイドがバイクに乗ってる時の上体のそらし方とか、後ろ姿の電王の肩の動きとか、キバの特徴的な両腕を使った構えとか、その全部がモノホンの動きだったことですね。キーとなるカットには全部高岩さんが入っているのだろうか。
— 結騎 了 (@slinky_dog_s11) November 14, 2018
「うおおお!!平成ライダー総決算っぽい映画!!」という興奮もあれば、「その導入は本当にしっかり物語として完結できるのか・・・?」という不安もあり、中々リアクションが取り辛いのが本音。「仮面ライダーは商業作品だよ」という夢もへったくれもない物語に見えて、実は「商業作品の中に本当に仮面ライダーがいるんだよ」という夢風船にヘリウム爆速注入系のメッセージが込められていそう。この辺りが上手くハマれば、拍手大喝采になりそうなのだが・・・。
あと、近年の冬映画はオリジナルキャストの出演が続いていたので、当然、ある程度は今年も期待しちゃう訳ですよね。しかも、クウガに電王にダブルときた。また難易度の高い所を軒並み・・・。とはいえ、自分はあまりそこは求めていないというか、要は作品として面白ければ、オリジナルキャストでもそうでなくてもどっちでも構わないスタイル。むしろ、「本人登場でこれかよ!!!」という苦虫体験も過去にあったので、重要なのは「出る・出ない」じゃないんですよね、実は。
期待、不安、期待、不安。うむむ。結局は楽しみということか。
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という感じで、今週は金曜夜の更新でした。もう日曜朝に冷や汗かきながら更新するのはやめたい・・・!しかしまあ、タカウォッチロイド、マジでどっから出てきたんだろう・・・。あと黎斗に関しては、「ゲームという道標」を失った人間が抑圧解放からの欲に溺れるという描き方で、なるほど若干の救いの面はあったな、と。彼は自身のイズムを一般市民に強いるタイプの「王」だったので、そりゃソウゴとは食い違うよね。
次回は鎧武編。『鎧武』は私自身もかなり思い入れの強い作品なので、すごく楽しみですね。あの「大人になれなかった若者たち」の苦難の日々が、どう汲み上げられるのか。タイムトラベル作品に付き物の「もう一人の自分」展開もあるということで、見所が多そうですね。
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