マーベル完全監修&マガジン・マーベル・マンガ賞特選受賞作品の連載化ということで、前々から気になっていた作品。ふらっと寄った本屋で見かけて、巻数表示も無かったので(全1巻)、物は試しとすぐに購入。作者は内田康平氏。
「ロナンを倒した後~」という台詞が出てくるので、映画版『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』と続編『リミックス』の間に位置する時系列、という理解で差支えが無さそう。
お馴染みの5人がヴァナヘイム星で行われる「ギャラクシーラッシュ」というレースに参戦するシーンから始まり、そのレースの終極までを描く物語。宇宙船レースなので、みんな大好きミラノ号が大活躍。しかしそのレースは攻撃OKのバトルロイヤルということで、騙し騙されの砲撃が飛び交う様が描かれる。
本日発売!#ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Galaxy Rush
— 週刊少年マガジン公式 (@shonenmagazine1) 2018年2月9日
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」こと彼ら5人がヴァナヘイム星の超絶危険なレース「ギャラクシーラッシュ」に緊急参戦!日本オリジナルストーリーで大爆走!https://t.co/OnTCO7dUuM pic.twitter.com/MLaHUtd7j2
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの面々は、特にピーターやガモーラは必要以上に映画版に寄せることなく、独自のキャラクターデザインで描かれている。
作品アイコンとしても優秀なロケットはグルートとのコンビ時代にどんな「仕事」をしていたかが掘り下げられ、彼らコンビの背景を知ることができる。
少し割を食ったのはドラックスかな。お決まりの「比喩が通じない」ネタがあったのは良かったけど。
「ギャラクシーラッシュ」というレースには莫大な賞金が用意されているが、緊急参戦した彼らの真の目的は別にあるとのこと。その辺りの思惑が物語を引っ張りながら、ロケットとグルートの過去、そのコンビを執拗に目の敵にするドラゴンズ(ワニのようなドラゴンのような宇宙人集団)、そしてレースの裏に存在した黒幕の真意など、一通りのイベントが用意されている。
絵そのものは綺麗で、かっこいいシーンもコメディシーンもとにかくガーディアンズの面々が生き生きとしているので、彼らが好きな人は読んでいて楽しいだろう。
ロケットが喧嘩っ早かったり、ピーターがなんだかんだ良いリーダーだったり、ガモーラの冷静沈着なツッコミの数々だったり、ニヤリとできるシーンは多い。
反面、漫画としては、個人的にあまり面白くは感じなかった。コマの割り方をはじめとする演出があまりにも大味なため、意外(であろう)展開も、盛り上がる(であろう)展開も、緩急なく淡々と読まされてしまった印象が強い。
ピーターことスター・ロードが○○○を装着するシーンには燃えたものの、その後の決着シーンでカタルシスがあまり感じられなかったのは残念。
「一通りのイベント」は確かにそろっているものの、それらが特段ひねりも無く素直に順番に消化されていくので、中々気分がノってこない、というのが本音だ。
とはいえ、絵は綺麗・キャラは生き生き・マーベル完全監修ということで、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』が好きな人はチェックしても良いと思う。
以上、ざっくりとした感想でした。
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Galaxy Rush (講談社コミックス)
- 作者: 内田康平
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2018/02/09
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