ジゴワットレポート

映画とか、特撮とか、その時感じたこととか。思いは言葉に。

なぜ同じ映画を何度も映画館で観るのか。私の答えは「それが映画を最大値で楽しめる方法だから」

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TwitterのTLで以下のようなやり取りが流れてきた。なぜ同じ映画を何度も映画館で観るのか、という話題。

 

 

といっても、最近の私は独身時代と違ってお金や時間の制約に負けてしまうことが多く、同じ映画をそう何度も観に行けなくなってしまった。2〜3回が関の山だ。

 

映画館で複数回観たのは、ごく最近だと『パシフィック・リム / アップライジング』や『スターウォーズ / 最後のジェダイ』あたり。うん、確かに爆発や破壊の見せ場が多い。

先日観た『アベンジャーズ / インフィニティ・ウォー』ももう一枚ムビチケを買ってあったので、近日中に2回目に行く予定。

 

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「なぜ同じ映画を何度も映画館で観るのか」。

私の答えは、「原則として映画は映画館でフルパフォーマンスを発揮できるように設計されていると思っている」からだ。

 

スクリーンサイズもそうだし、明度の調整や音響設計に至るまで、映画は原則として映画館で観ることを想定されて作られているものと思っている。

 

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この話で思い出すのは、テレビや映画ではなく動画配信専用に制作された『仮面ライダー4号』のメイキング映像にて、アクション監督の宮崎剛氏が画面サイズについて語っていたシーンだ。

 

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以下、動画より一部を引用。2:46あたりから。

 

テレビだとそこそこだけど、今度はパソコンとかタブレットとか、動画配信だから。どうかするとスマホで観る人もいる。4人(の仮面ライダーが立ち並ぶカット)で(カメラを)バーッと引くと、ワケ分かんなくなっちゃう。だから俺、あんまり普段は撮らないけど、ベルトに寄ったりとかを、やってる。前回の映画の時は全然やらなかったけど。その辺が悩ましい。

 

つまりは、映画は言うまでもなく、これの逆だと思うんですよね。

スクリーンのサイズだから、その広さを活かせる絵作りを意識して撮っている監督は、言うまでもなくゴマンといるでしょう、と。

 

最近は音響も凝っていて、IMAXやBESTIAで観ると本当に驚く。立体的な音があれだけ圧を持って響くのに、決して音は割れない。ボリュームを絞った音が、本当に繊細。臨場感が腹の底に響くというか。これは素人がホームシアターで凝ろうとしたら難題も難題というか、実質不可能なんですよね。

 

なので、私が好きな映画を何度も映画館で観るのは、「なるべくその作品がフルパフォーマンスを発揮できる環境で観たい」、ということに尽きる。叶うことなら最大値で楽しみたい。

だから、巨大スクリーンを求めて遠征する映画ファンの気持ちはめちゃくちゃ分かるし、私も時間とお金が許せば毎週末のようにそうしたいと思っている。

 

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最近だと(言うほど最近でもないけど)3Dや4DXもかなり広まってきて、監督自らがその演出や効果をディレクションしたことを売りにする作品も多くなってきた。

 

 

昨年だと『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』の4DXはジェームズ・ガン監督自らがその効果を監修していた。冒頭シーンのアンプの振動と椅子の振動のリンクや、中盤のシャボン玉のシーンで実際にそれが目の前に降ってくるなど、それ以前の「映画のフルパフォーマンス」を超えたものまで現れてきた。

こうなっては、やはり何度も映画館に通いたくなってしまう。家に4DXは作れないので・・・。

 

  

あと、私は効率フェチというか、最小の労力や費用で最大の効果を得られることに快感を覚えるタイプの人間なので、映画館で「作品のフルパフォーマンス」を享受しようと思った時に、自然と爆発や破壊やVFXが大盛りの作品に足が向いてしまう。

そういうジャンルが好きというのもあるけれど、やはりドカーンでバーンでドーンな作品の方が、「映画館での観がい」がある。爆破は個人では用意できない音響施設の方が驚けるし、惜しみなくマネーが注ぎ込まれたVFXはスクリーンが大きい方が映える。

 

なので、 その弊害というか、映画館で何度も観たからこそ、そのフルパフォーマンスに満足してしまって、好きな作品なのに一向にBlu-rayを買わない、もしくは買っても積んでしまうことが、よくある。

実際に家のテレビや、ましてやホームシアターで観たとしても、映画館で観た時の迫力には数段劣ってしまうのだ。画面も、音も、言葉では上手く表現できないのだけど、なんかこう、ちゃっちく思えてしまう。単純に、映画館との相対的な「見劣り」、という他にないのだろうけど。

その妙ながっかり感というか、もう味わえない映画館での体感を否が応でも思い出してしまってちょっぴり悔しくなるというか、そういうタイミングすらある。

 

まあ、そうは言いつつ、観るんですけどね。だから、映画館に敵わないと分かってはいながらも、プロジェクターのカタログを読んだり家庭用音響について調べたりしてしまうのである。

 

趣味に費用対効果という単語を持ち込むのはあまり適切でないかもしれないが、映画という趣味は、億単位の制作費をもって数年間かけて作られた代物をたったの定価1,800円で鑑賞できるので、私自身はものすごく費用対効果の高い趣味だと思い込んでいる。

だからこそ、その「効果」が最大限に活きるシチュエーションを求めて、何度も何度も映画館に通ってしまう、という訳だ。こればかりは、私は「後々家で観られるから1回観れば充分」とは言い切れない。

 

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とはいえ、仕事や家事や子育てに追われる生活において、「好きな映画を映画館で何度も観る」と「楽しみな映画がどんどん公開されていくので新作ばかりを観る」の天秤に悩まされるのが現実である。

あと、便宜上「最大値で映画を楽しみたい」と書いたけれど、その値はあくまで私個人の定規の話。ストーリーの筋(展開)を目撃することに値を設ける人もいて、そういう人は文字通り一度だけ観れば充分なんだと思う。私の嫁さんが割とこのタイプなので。

 

かの手塚治虫が『バンビ』を映画館で繰り返し観たというのは有名な話で、物語の流れが頭に入った状態で他の観客のリアクションをつぶさに観察していた、というエピソードがある。

複数回の鑑賞だと初見時と違って作品への理解度に余裕が生まれるので、他の観客が息を飲む瞬間や笑い声が上がるタイミングを知ることができる。これもまた「映画館でしか味わえない楽しさ」として、挙げておきたい。 

 

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