ジゴワットレポート

映画とか、特撮とか、その時思ったこととか。

週刊スピリッツ44号の菅田将暉によるフィリップ復活が仮面ライダーファンにとっていかに衝撃的で感動的か、という話

 

2009年の秋、ニチアサでは「平成ライダー10周年、秋の陣!」というコピーが使われていた。

集大成かつお祭り騒ぎである『ディケイド』、そしてその劇場版である『対大ショッカー』を経て、秋に放送が開始される「仕切り直し一発目」としての『仮面ライダーダブル』を指したものだ。

そうして始まった『ダブル』は、今でもファンから熱烈な支持を受ける作品となった。

 

あれから8年、この2017年は、ある意味二度目の「秋の陣」と言えるのかもしれない。

オリジナルスタッフによる公式続編『風都探偵』が、漫画という媒体でスタート。

そして、すっかり売れっ子俳優となった菅田将暉が、雑誌の表紙グラビアとはいえ、今一度「魔少年・フィリップ」を演じる。

当時からのファンとして、非常に喜ばしいことである。

 

映像作品でないとはいえ、「その後売れっ子俳優となったライダー俳優がもう一度その役を演ってくれる」という事象には、仮面ライダーファンの多くが様々な感情を抱いていることだろう。

というのも、「特撮ヒーロー俳優は売れるとその経歴を黒歴史化する」という、半ば都市伝説かのような言説がその界隈には根強く存在するからである。

 

これは語り始めると非常にややこしく面倒臭い話なのだが・・・。

要は、一般的に「子供向け」とされる番組に出演していた経歴は、その後のドラマや映画に出演した経歴に比べ訴求力の面からどうしても「弱い」側面があり、そうした意味でそれらの経歴が表に出ることが少なくなる、というのが実態だと私個人は思っているが、実際に、当時を積極的に振り返らない方や、当時を苦々しく語る方もいたりで、清濁様々な実態と憶測がそこに交じっているのが現状である。

 

というか、そもそも、平成仮面ライダーだけで言っても約20作あるということは主役だけで20人もいるということで、その20人の全てが同じ境遇に陥るなんてことは無い訳で、「売れたからこうなる」なんてどこかパターン化したようなことは言えないはずなのだ。

逆に、「また出たいですね」と言ってくれる俳優がいたとして、それがリップサービスの域を出ないのか本心から言っているかなんてのも、当然我々には分からない。

 

とはいえ、平成仮面ライダーシリーズが「イケメン俳優の登竜門」と言われて久しいが、そうした認知度のアップや、仮面ライダーのファンが二世代にも三世代にもなってきた長い歴史において、前述の「訴求力」の色が少しずつ変わってきたのかな、という印象は確かにある。

ヒーローを演じたことを各種メディアで語り、ずっと大事にしている俳優も多い。

ファンとしては、とても嬉しいことである。

 

・・・といった、中々言語化できないモヤモヤはこれくらいにしておいて、話を『ダブル』に戻したい。

 

この『ダブル』、とりわけ菅田将暉においては、同作以降物凄い勢いで売れっ子への道を駆け上がっていったからか、近年は「出ない」ことが多かったという事実がある。

というのも、単に「出る」「出ない」ということを言いたい訳ではなく、こと『ダブル』においては主人公が2人いるという前提があり、それがよりファンをやきもきさせていたのだ。

 

改めて振り返ると、『ダブル』のもう一人の主人公を演じる桐山漣は、同作終了後もシリーズの様々な展開に出演している。

番組終了からほどないうちは(Vシネなど)菅田将暉も出演していたが、彼が売れるに連れてか、シリーズへの参加はぱたりと途絶えてしまい、桐山漣だけの場面が多くなっていた。

 

2人がそろって映像作品として出演した最後の作品は、2011年の冬映画『MOVIE大戦MEGAMAX』。

 

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映像作品以外では2012年の『仮面ライダー 超クライマックスヒーローズ』でそろって声の出演をしているが、これは過去に収録した音声だと思われる。

 

仮面ライダー 超クライマックスヒーローズ

 

その後の、声の出演を含めた「桐山漣のみ」のシリーズ参加を振り返ると・・・

 

2013年の『ネット版 仮面ライダー×スーパー戦隊×宇宙刑事 スーパーヒーロー大戦乙!』

 

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2014年の『仮面ライダー大戦』。

 

平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦feat.スーパー戦隊

 

その後の数々のゲーム関係。(フィリップ役は不在もしくは代役)

 

仮面ライダー バトライド・ウォー 創生 メモリアルTVサウンドエディション - PS4

 

仮面ライダー トラベラーズ戦記 - 3DS

 

オール仮面ライダー ライダーレボリューション  - 3DS

 

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・・・などなど、近年はずっと「桐山漣のみ」のパターンが多かった。

 

『ダブル』は「2人で1人の仮面ライダー」であり、その2人の友情が何度も劇中で描かれた作品でもあったので、その片方が欠け「1人だけ」になるパターンには、どうしてもファンとしてモヤモヤを抱えてしまう。

もちろん、言うまでもなく、桐山漣がダブルを何度も(声の出演を含めて)演じてくれていたことは、心の底から嬉しい。

しかし同時に、「もう桐山漣菅田将暉による翔太郎とフィリップは見られないのかな・・・」という気持ちもどうしようもなくそこにあって、桐山漣のみのダブル、もしくは、代役と組んで必殺技を叫ぶダブルをゲーム等で目にしながら、複雑な思いを抱いてしまっていた。

 

そういった背景から、オダギリジョー水嶋ヒロ佐藤健等の、他の「出ない」俳優より、余計に「菅田将暉が出ない」ことは、ダメージが大きかったのだ。

勝手に期待して勝手にダメージだなんて言って、本当に図々しく申し訳ないと思うが、やはり、「桐山漣だけのダブル」に100%心の底からの拍手喝采が起きたことは、私の中では無かった。

 

そんなこんなで、『風都探偵』である。

『ダブル』の続編が漫画でスタートすることを喜びながらも、「やはり映像作品だと菅田将暉が難しいからな・・・」という勘繰りが、そこにはどうしてもあった。

 

事実、現時点で、映像作品での「フィリップ復活」は遂げられていない。

しかし、たとえそれが静止画のグラビアだったとしても、桐山漣菅田将暉が翔太郎とフィリップのようにメモリを構えるそのワンカットは、ファンにとってあまりにも衝撃的で、あまりにも感動的なのだ。

 

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他の同シリーズの作品より、「桐山漣のみ」の期間がそれなりにあったことで、どこか必要以上にファンの中で復活への期待と諦めが高まっていた、菅田将暉

彼はこのスピリッツの少し前でもラジオで当時のことを語っていたりで、彼の中にまだ確かに『ダブル』があるという事実は、やはりファンとして途方もなく嬉しい。

 

「特撮ヒーロー俳優は売れるとその経歴を黒歴史化する」という都市伝説は、確かにそうかもしれないし、そうでないかもしれないし、賛成できる事例も反対できる事例もネットには溢れている。

でも今回のこのスピリッツの表紙&グラビアでの復活は、そんな言説なんか風で飛んでしまいそうなくらいにどうでもよくて、ただただ、嬉しく、喜ばしい話なのだ。

 

人間とは卑しいもので、すぐに欲が出てくるので、「菅田くん、今度の冬映画でせめて声の出演だけでも・・・」といったことを願ってしまう訳だが、そんなことは一旦忘れて、まずはこのスピリッツ44号を舐め回すように堪能したいところである。

 

 

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